シミ・シワ

シミとシワの原因

シミの原因

シミは「メラニン色素が皮膚内部に留まり、色素として沈着したもの」をいいます。
原因として以下が考えられます。
①紫外線の浴び過ぎ
②老化現象
③化粧品などのかぶれ
④妊娠や生理不順を原因とするホルモン異常
若い時は皮膚の構造がしっかりし、新陳代謝も活発です。そのため真夏に太陽の光を浴びて真っ黒になっても秋頃にはもとの肌に戻っています。これは紫外線を浴びると表皮は紫外線を遮ろうとしてメラニン色素を作るためで、表皮はメラニン色素に覆われ肌は黒くなります。しかし新陳代謝が活発なのでメラニンはどんどん垢となって剥がれ落ち、夏が終わる頃には肌は日焼け前に戻ります。しかし、新陳代謝が衰えていくと、メラニン色素は皮膚内部に留まってしまい、色素として沈着して「シミ」となっていきます。寝不足などの不規則な生活も然りで、若い時の不規則な生活は新陳代謝によりシミを予防してくれますが、新陳代謝が衰えると一気にシミが表れてきます。老化現象によるシミは、人誰しも出てくるものですが、出てくる時期はそれぞれです。紫外線を予防する、新陳代謝を高める、シミを予防する栄養素を取るなど、日常生活に気を配ることでシミの発生は遅らせ予防することができるのです。

シワの原因

シワは加齢により真皮の線維組織が変化し、表皮のハリを支えることができなくなることによって生じてきます。
原因として以下が考えられます。
①皮膚機能の低下
②紫外線の浴び過ぎ
皮膚は加齢により皮膚組織全体の機能が低下し、水分が減少して乾燥してきます。乾燥すると皮膚の老化が早まり、コラーゲンやエラスチンの働きが衰え「シワ」が発生します。シワになりかかったところに紫外線があたると、コラーゲンが減少し、エラスチンは不規則に乱れて柔軟性を失い、シワはそのまま固定され刻まれていきます。
シワができやすい部分は目や口のまわりなど、皮膚が薄く、皮脂の分泌が少なく、筋肉の運動量が多い場所です。
シワはシミ同様、老化現象で出てくるものですが、紫外線による影響が大きいので、特に加齢に応じて紫外線の予防に気をつけましょう。

シミやシワを予防する食べ物

シミやシワを予防する代表的な栄養素はビタミンCとビタミンE。そしてコラーゲンやコエンザイムQ10、βーカロテン・レチノールなどが有効です。それらの栄養素の働きと多く含まれている食材を知り、日常の食生活に登場させましょう。

ビタミンC

抗酸化作用のある水溶性のビタミンで、メラニン色素の生成を抑え、沈着を予防する働きがあり、シミやソバカスを予防し薄くする働きがある。コラーゲンの生成に欠かせないビタミンで、肌にハリを持たせる。たんぱく質やビタミンEと一緒に取ると効果的。

ビタミンCを多く含む食品:
果物:キウイフルーツ、グレープフルーツ、いちご、柿、レモン、みかん、ぶどうなど
野菜:キャベツ、ブロッコリー、かぶ、トマト、パセリ、ピーマン、ほうれん草、小松菜、大根、じゃがいも、さつまいも、春菊など
その他:緑茶、海苔、豆など

ビタミンE

脂溶性のビタミンで、「若返りのビタミン」とも呼ばれている。脂肪の酸化を防ぎ血管を丈夫にし、老化の原因となる過酸化脂質をできにくくする働きがある。メラニンの排出を助け、女性ホルモンの分泌を促し、新陳代謝を高めるので、シミやシワを予防する働きに優れている。冷え性や低血圧の人にもおススメ。

ビタミンEを多く含む食品:
果物:アボカド、キウイフルーツなど
野菜:かぼちゃなどの緑黄色野菜
魚類:ウナギ、アジ、タラコなど
豆類:大豆(豆腐、納豆など)
種実類:ごま、アーモンド、落花生、植物油、小麦胚芽など

コラーゲン

たんぱく質の一種で、体内たんぱく質の約1/3を占めている。細胞間を埋めるたんぱく質で、体のいたる所にあるが、特に皮膚・骨・腱に多く含まれている。不足すると肌から弾力が失われシミや肌のタルミが発生し、骨量減少や血管壁がかたくなる。ビタミンCや鉄、亜鉛と一緒に取ると効果的。

コラーゲンを多く含む食品:
肉類:牛筋、鶏手羽先、鶏の皮、豚骨、軟骨など
魚介類:ウナギ、エビ、サバ、フカヒレ、アナゴ、スッポン、フグ、サンマ、鮭、アンコウなど

コエンザイムQ10

CoQ10(コキューテン)とも呼ばれる細胞内のミトコンドリア。エネルギーを作り出す栄養素で、ビタミンEと同等かそれ以上の抗酸化作用を持つ。もともとは医師用として心臓の治療に使われており、一般のサプリメント材料として使用されるようになったのは2001年から。20歳をピークに減少し、シワや肌のタルミに影響を与える。乳酸代謝にもかかわるため、肩こりや疲労回復の効果がある。生体内で合成されるのでビタミンとはいわない。

コエンザイムQ10を多く含む食品:
魚類:青魚(イワシ、サバなど)、ウナギ、カツオ、マグロなど
肉類:豚肉、牛肉、レバー、モツなど
豆類:大豆、落花生など

β―カロテン/レチノール

βーカロテンは緑黄色野菜に多く含まれ紫外線による肌のダメージを修復し、メラニン色素ができないように働く。レチノールは動物性食品に含まれ、ターンオーバー(皮膚が生まれ変わるサイクル)を正常化してコラーゲン再生を促す働きがあり、シワを予防する。

コラーゲンを多く含む食品:
β―カロテン:緑黄色野菜
レチノール:バター、牛乳、卵、肝油、強化マーガリンなど

シミやシワ予防に効くキウイジュース

シミやシワを予防するには、まずビタミンCとビタミンEを取ることが大切。その両方のビタミンを豊富に含んでいるのがキウイフルーツです。キウイフルーツのビタミンCは69㎜g/100g、ビタミンEは1.3㎜g/100g(五訂食品成分表による)という高い含有量で、抗酸化作用を持ち、腸の働きを整える食物繊維も多いため便秘解消にも優れています。
年間を通して入手しやすく、価格も安定しているため、シミやシワ予防の日常食としておススメです。色々な食材を組み合わせて、手軽で効果の高いジュースを作り、シミやシワを予防しましょう。
キウイにはシュウ酸カルシウムの結晶束が含まれており、ピューレーなどにするとシュウ酸カルシウムの針状結晶がバラバラになるため、口の中がイガイガするといった刺激があります。結晶束は種の周りに多いので、イガイガが苦手な場合は軽く取るとよいでしょう。

キウイフルーツとレモン汁のジュース

キウイフルーツとレモン汁のジュース
キウイフルーツとレモンはビタミンCを豊富に含む果物です。ビタミンCはメラニン色素の生成を抑え、血管を強化してストレスへの抵抗力を高めます。抗がん作用・抗ウイルス作用にも優れ、免疫力強化にも有効なジュースです。

キウイフルーツ・ヨーグルトジュース

キウイフルーツ・ヨーグルトジュース
キウイフルーツとヨーグルトはコレステロール値が低下され、整腸作用が高まる食べ合わせです。ヨーグルトにはレチノールや乳酸菌が豊富に含まれ、キウイフルーツのビタミンCと一緒にシミ・シワの予防に働きます。

キウイフルーツとパセリのミルクジュース

キウイフルーツとパセリのミルクジュース
キウイフルーツとパセリにはビタミンCが豊富に含まれ、パセリのβ‐カロテンは体内でビタミンAの働きを発揮します。ビタミンCとAは粘膜を強化し美肌作りに働きます。牛乳のビタミンAを一緒に取ることで、メラニン色素の沈着が予防されてコラーゲン再生が高まり、シミやシワの予防に働きます。

キウイフルーツとキャベツのジュース

キウイフルーツとキャベツのジュース
キウイフルーツとキャベツにはビタミンCが、豆乳にはビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンCがシミを薄くし、ビタミンEが肌の瑞々しさを維持し、豊富な食物繊維が腸の働きを整えます。美肌効果やコレステロール値低下に有効なジュースです。

キウイフルーツ・白ごま・豆乳のジュース

キウイフルーツ・白ごま・豆乳のジュース
キウイフルーツはビタミンCや食物繊維を豊富に含む甘みと酸味のある果物です。キウイフルーツ・白ごま・豆乳を一緒に取ると、キウイフルーツのビタミンCや食物繊維に白ごまと豆乳のビタミンEと良質な脂質がプラスされ、シミやシワが予防され、細胞の若さ維持に有効な食べ合わせになります。腸の働きも整えられるジュースです。

シミとシワ予防レシピ

肌は歳を重ねるごとに老化し、シミやシワが出てきます。これは自然の流れですが、その発生には個人差があります。またその他、紫外線の浴び過ぎや化粧品かぶれ、ホルモン異常など、シミやシワを発生させる要因は多々ありますが、予防効果の高い栄養素を体に上手に取り入れることで、シミやシワはその発生を遅らせ予防することが可能です。
シミやシワを予防する有効な栄養素は、ビタミンC、ビタミンE、β―カロテン・レチノール、コラーゲン、コエンザイムQ10など。日常の食生活の中で努めて取り入れ、若々しい肌を維持しましょう。

きゅうりとトマトの冷やし汁

きゅうりとトマトの冷やし汁
ごまと味噌にはビタミンEが、トマトときゅうりにはビタミンCが豊富に含まれています。抗酸化力の高いビタミンEとCを一緒に取ると、細胞の老化が予防されて若さが維持され、抗がん作用や血中コレステロール低下にも働く食べ合わせになります。豊富なビタミンCがシミを予防し、ビタミンEが肌の弾力を高めてタルミやシミ予防に働きます。

アジとかぼちゃの酒蒸し

アジとかぼちゃの酒蒸し
アジとかぼちゃは、ともに抗酸化力に優れた食品です。アジは老化防止効果の高いビタミンEや血中コレステロール低下に働くEPA(イコサペンタエン酸)を含有し、かぼちゃはメラニン色素を予防するβ‐カロテンを豊富に含んでいます。アジとかぼちゃの食べ合わせはシミやシワの予防、血栓予防や高血圧の改善に有効です。

サバのラビゴットソース

サバのラビゴットソース
サバはコラーゲンやコエンザイムQ10を豊富に含む青魚です。ビタミンCが豊富なトマトやピーマンと一緒に取ると、コラーゲン生成が高まりシミや肌のたるみ予防や、体力強化、血栓予防などに有効な食べ合わせになります。ラビゴットソースはフランス料理などに使われるソースで、フレンチドレッシングに香味野菜のみじん切りを混ぜたもので、肉料理にもおススメです。

イワシとグレープフルーツのなます

イワシとグレープフルーツのなます
グレープフルーツと大根のビタミンC・にんじんや青じそのβ‐カロテン・イワシに含まれるコエンザイムQ10は高い抗酸化力を持ち、細胞の酸化を予防してシミやシワを抑え若さ維持に働く食べ合わせです。イワシのEPA(イコサペンタエン酸)と野菜の食物繊維が血流をよくして動脈硬化や血栓予防に働き、抗がん作用も優れています。

ウナギの信田焼き

ウナギの信田焼き
ウナギ・豆腐・油揚げはビタミンEや良質な脂質を含んでいる食品で、ウナギには美肌作りや内臓強化に働く筋肉コラーゲンが豊富に含まれています。ピーマンのビタミンC、にんじんのβ‐カロテンを一緒に取ると、肌の弾力が高まり、メラニン色素の沈着が予防される食べ合わせになります。消化吸収に優れたダイエットにも有効な一品です。

ウナギ白焼きとカラーピーマンのマリネ

ウナギ白焼きとカラーピーマンのマリネ
ウナギはビタミンA・コラーゲン・ビタミンE、さらにビタミン様物質のコエンザイムQ10を多く含み、若さ維持や肌のシミやシワの予防に高い効果を発揮する食品です。脂質は多価不飽和脂肪酸のEPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)で、レシチンと一緒にコレステロール低下に働き血栓予防に働きます。ビタミンCが豊富なパプリカと一緒に取ると瑞々しい肌や美白効果が高まる食べ合わせになります。

キウイフルーツと鶏手羽先のカレー

キウイフルーツと鶏手羽先のカレー
キウイフルーツと鶏手羽先は、シミとシワを予防する優れた食べ合わせです。キウイフルーツに含まれるビタミンCはメラニン色素の生成を抑え、ビタミンEはメラニン色素の排出を促し美肌を作ります。一方、鶏手羽先に豊富に含まれるコラーゲンは肌に弾力を与え、ビタミンCと一緒に取るとその効果は倍増します。カレーの抗酸化力が細胞の酸化を予防し、食欲増進に働きます。

キウイフルーツとサーモンのアーモンドドレッシング和え

キウイフルーツとサーモンのアーモンドドレッシング和え
キウイフルーツは美肌効果に優れたビタミンCとビタミンE、食物繊維のペクチンを豊富に含む果物です。ビタミンCとビタミンEは、サーモンに含まれる抗酸化力の高いアスタキサンチンと一緒に細胞の酸化を防ぎ、シミやシワの予防に有効に働くため、キウイフルーツとサーモンは美肌を作る食べ合わせです。アーモンドのビタミンEが老化予防効果をさらに高めます。

アボカド・タラコ・グレープフルーツのベーグル

アボカド・タラコ・グレープフルーツのベーグル
ビタミンEが豊富なアボカドとタラコに、ビタミンC含有の高いグレープフルーツを食べ合わせると、メラニン色素の排出が活発になってシミが薄くなり、美白効果に有効です。レモン汁やレタスをプラスしてビタミンCの効能をさらに高めます。抗酸化力も高く、細胞の酸化が予防され、老化防止や抗がん効果が期待できます

アボカドの豚肉巻き

アボカドの豚肉巻き
アボカドは老化の原因となる過酸化脂質をできにくくして、メラニン色素の排出を助けるビタミンEを豊富に含んでいます。豚肉には皮膚のタルミやシワなどを予防するコエンザイムQ10が豊富に含まれているので、アボカドと豚肉はシミやシワの予防に有効な食べ合わせです。オリーブ油のオレイン酸が悪玉コレステロール低下に働き、老化防止や肩こり、疲労回復にも有効です。