わらび

旬の時期
  • 2~4月

古くから食用されている山菜で、日当たりのよい山地に自生します。繁殖力が強く、春に若葉が巻いているものを茎ごと食べるので「早蕨=さわらび」と呼ばれ、また子どもの拳に似ていることから「蕨手=わらびて」とも呼ばれています。根茎から取れるでんぷんのわらび粉から、わらび餅が作られます。根茎はインドでは下痢止め、欧州では民間薬の虫下しとして利用されています。

せり

旬の時期
  • 1月~4月

セリ科の多年草。東アジアに広く分布し、『古事記』や『神大記』にも登場する日本原産の野菜で、その効能から春の七草で筆頭に挙げられています。新苗が競り合って密生するためにこの名がついたといわれています。田の畦に自生する野ぜり、水中に育つ水ぜり、水田で栽培する田ぜりがあり、田ぜりは冬の貴重な野菜であり、水ぜりは秋田名物きりたんぽ鍋で有名です。

わかめ

旬の時期
  • 2~6月

「若女」や「若芽」からその名で呼ばれるようになったといわれるくらい、若返りの妙薬として重宝されてきた海藻です。1万年前の貝塚からも出土され、古くから食用されていたことが伺えます。701年に制定された「大宝律令」(日本初の税制)に「海藻(ニギメ)」の名称で記されており、「万葉集」でも山部赤人が海藻を称える歌を詠んでいます。(左:乾燥したもの 右:戻したもの)

海苔

旬の時期
  • 1~4月

豊富な栄養素を含むため、海のミネラル宝庫と呼ばれています。日本神話で火を用いて食したとの記述があり、海苔という文字が『陸奥国風土記』(むつのくにふどき)の中に出てくることから、古くから食されていたと考えられます。一日一枚を食べればシミやソバカスを防ぐといわれ、黒光りするものほど遠火であぶると冴えた緑色になり美味です。種類は約20種あります。

ワカサギ

旬の時期
  • 1~3月

極寒の氷上でのワカサギ釣りは、北海道や本州山間部湖上の冬の風物詩です。鮭やアユ同様に川を上って産卵し、川を下って成魚となる一年魚で、卵を持った時が一番美味です。山陰や福岡地方ではアマサギと呼ばれています。漢字で公魚と書くのは、江戸時代に霞ヶ浦の北に位置する麻生藩の藩主が、年賀の祝いに串焼きのワカサギを将軍に献上したことに由来しています。