わらび
- 2~4月
古くから食用されている山菜で、日当たりのよい山地に自生します。繁殖力が強く、春に若葉が巻いているものを茎ごと食べるので「早蕨=さわらび」と呼ばれ、また子どもの拳に似ていることから「蕨手=わらびて」とも呼ばれています。根茎から取れるでんぷんのわらび粉から、わらび餅が作られます。根茎はインドでは下痢止め、欧州では民間薬の虫下しとして利用されています。
節分が行われる2月3日は、旧暦では一年最後の日に当たります。年の終わりの日に、悪霊を追い払い福を呼び込む「豆まき」を行い、翌日の立春に旧正月を迎えます。立春は冬と春の分かれる節目の日であり、一年の初めの日でもありました。
立春を迎えると少しずつ寒さが和らぎ、春の気配が感じられるようになってきます。山野では山菜が芽吹き出し、海では海藻がイキイキと育ち、そこまでやってきた春の息吹を感じることができるようになってきます。とはいえ、まだまだ空気は冷たく寒さも残る季節です。粘膜を強化する栄養素を十分に取って風邪に注意し、免疫力を高める食生活を心がけましょう。
2月に紹介する食材は5品目。特有の香りを持つせりが登場し、食物センイが豊富なわらびも顔を出します。緩んできた海では、ミネラルが豊富なのりやわかめがおいしい季節になります。一足早い春の味覚と栄養素を体に取り入れましょう。