梅干

umeboshi

解説

梅干は梅の実を塩漬けにし、天日で干し乾燥させた食品です。奈良時代に中国から「烏梅(うばい)=梅の実を燻製にしたもの」の形で伝来したといわれ、『医心方(いしんほう)』の中でもさまざまな効能が挙げられており、古くから薬として利用されていました。常備食品として一般庶民の食卓に登場するのは江戸後期、この頃にしその葉を使ってつくる赤い梅干しが誕生しました。

成分

酸味はクエン酸で有機酸を豊富に含む。果肉にはピルビン酸が含まれている。カリウム、鉄などのミネラル類や食物センイを含んでいる。ベンズアルデヒドを含有。核にはアミグダリンが含まれている。

調理ポイント

ベンズアルデヒドが腐敗菌の繁殖を抑える働きがあるので、お弁当に入れるとよい。
梅肉エキスにはチフス菌やブドウ球菌などの菌の発生を阻止する働きがあるので、体力が落ちた時に積極的に取るとよい。
酸味が強い時や苦手な場合は、みりんを少量加えると緩和される。
長く漬けたものほど、薬効が高い。
果肉に含まれるピルビンには肝機能向上の働きがあるので、鉄分の多い食材と一緒に天ぷらにすると効果的。

レシピ