冬瓜

旬の時期
  • 6~8月

原産地は東南アジア。「加毛宇利(かもうり)」と記され、平安時代には栽培されていた野菜です。古くから果肉・種ともに民間薬として、腎臓病や高血圧の利尿剤として重宝されてきました。夏野菜ですが貯蔵がきき冬にも利用されることから冬瓜(とうがん)の名がついたといわれています。味は淡白でゆうがおやしろうり、にがうりが仲間です。

きゅうり

旬の時期

熟すると黄変することから黄瓜(きうり)ともいわれています。原産地はヒマラヤ山麓あたりといわれ、西アジアでは3000年前から栽培されていたと記されています。日本渡来は6世紀とか10世紀とかいわれていますが、栽培が普及したのは江戸末期。世界的に好まれている野菜で、いぼのチクチクするものほど新鮮です。

オクラ

旬の時期
  • 6~9月

成長の早い野菜で、日本には江戸の末期に渡来しましたが、普及したのは1965年ごろからです。独特のヌメリを持ち、古代エジプトでは紀元前2世紀から栽培されていたとの記録がある歴史の古い野菜です。ヨーロッパでは「レディス・フィンガー」と呼ばれ人気があります。

枝豆

旬の時期
  • 7~8月

大豆の未熟なもので、枝付きのままゆでることからこの名で呼ばれています。奈良時代にすでにゆでた枝豆が楽しまれていたという記述がありますが、栽培がはじまったのは17世紀末からです。夏のアルコールの定番おつまみとして人気が高く、現在は需要に応じて周年供給されています。「三粒さや」といって、ひとさやに3つ入ったものがよいといわれています。

わかめ

旬の時期
  • 2~6月

「若女」や「若芽」からその名で呼ばれるようになったといわれるくらい、若返りの妙薬として重宝されてきた海藻です。1万年前の貝塚からも出土され、古くから食用されていたことが伺えます。701年に制定された「大宝律令」(日本初の税制)に「海藻(ニギメ)」の名称で記されており、「万葉集」でも山部赤人が海藻を称える歌を詠んでいます。(左:乾燥したもの 右:戻したもの)

海苔

旬の時期
  • 1~4月

豊富な栄養素を含むため、海のミネラル宝庫と呼ばれています。日本神話で火を用いて食したとの記述があり、海苔という文字が『陸奥国風土記』(むつのくにふどき)の中に出てくることから、古くから食されていたと考えられます。一日一枚を食べればシミやソバカスを防ぐといわれ、黒光りするものほど遠火であぶると冴えた緑色になり美味です。種類は約20種あります。

ひじき

旬の時期
  • 3~4月

褐藻類。四方を海に囲まれた日本は古来よりさまざまな海藻を食しています。国土にカルシウムが少ないため、保存の効く海藻類からカルシウムを摂取していたのでしょう。縄文・弥生時代の河洞遺跡(高知県)から、ひじきらしい海藻が付着した土器片が発掘されています。北海道南部から九州までの外海に面した岩礁に分布し、早春から旬を迎えます。

キス

旬の時期
  • 6~9月

キス科の海水魚の総称。「海のアユ」「砂丘の女王」などと呼ばれる体長25cmほどの細長い姿をした魚で、淡白なクセのない魚です。名前の由来は淡白な味から「潔し→キス」に、臆病なためすぐに一つに群れる習性から「帰す→キス」などの諸説があります。腰まで海につかるキス釣りは、昔から夏の風物詩でもありました。江戸前の魚として有名でしたが、近年は輸入物が多くなりました。

アナゴ

旬の時期
  • 6~8月

アナゴ科の海水魚の総称で、形はウナギに似ていますが、ウロコのないのが特徴です。昼間は海泥底にもぐり夜に活動する習性を持ち、小魚やエビをお腹一杯詰め込むため「悪食(あくじき)」な魚ともいわれています。海底の岩穴や砂の中に体を埋めて生息するため「穴子」との字が当てられています。非常に臆病な魚なので、アナゴが取れる時は他の魚はいないといわれています。

タコ

旬の時期
  • 4~8月 (真ダコ)
  • 初夏 (水ダコ)
  • 冬から春 (イイダコ)

軟体動物頭足綱八腕目で、よく食用とされるのは真ダコ科で、真ダコ、手長ダコ、水ダコ、イイダコが主流です。多くはすし種に用いられ、新鮮な生ダコは吸盤が吸いつきます。豊富に含まれるタウリンに暗視効果があるので、忍者が訓練時に愛食していたといわれています。足の先端は「砂ずり」と呼ばれ、子を持つ時に毒を持つともいわれています。