日本古来の酒で、米・米麹・水が原料の醸造酒で、日本酒ともよばれています。酒造りは稲作が始まった弥生時代と推測され、文献に登場するのは、奈良時代に編纂された『播磨風土記』。当時の酒は白濁したにごり酒で、現代のような酒がつくられるようになったのは平安時代の初期と『延喜式』記されています。鎌倉・室町時代には米と同等の経済価値を持ったものとなり、一般大衆に広まったのは江戸時代です。
●日本酒の主な種類
純米酒:米・米麹・水だけでつくる日本酒
純米吟醸酒:精米歩合60%以下の白米・米麹・水だけでつくる日本酒
吟醸酒:精米歩合60%以下の白米・米麹・水・醸造アルコールでつくる日本酒
大吟醸酒:精米歩合50%以下の白米・米麹・水・醸造アルコールでつくる日本酒
本醸造酒:精米歩合70%以下の白米・米麹・水・醸造アルコールでつくる日本酒
ぶどう果汁を発酵させてつくる醸造酒。ラテン語の「ビヌブ(vinum)」が由来でこの名で呼ばれています。人類が誕生する以前から存在していたと推測され、最も古い文献は古代バビロニア英雄誌『ギルガメシュ叙事詩』といわれています。キリストが「わが血」と呼んだワインはキリスト教の教えとともにヨーロッパ各国に広まりました。日本でのワインの歴史の始まりは明治時代です。
●ワインの種類
赤ワイン:ぶどうの皮と種子を一緒に発酵させてから搾ってつくる
白ワイン:最初にぶどうを搾ってから皮や種子を取り除き、果汁だけを発酵させてつくる。
ロゼワイン:赤ワインと同じ作り方で、発酵時間を短くしてつくる。
一番多く流通している卵で、価格の安定した食材です。卵殻の白色が主流で、色のついた有色卵には褐色の赤玉、薄赤玉があり、珍しいものでは、南米チリ産のアローカナ種という鶏が産む青い卵があります。平安時代には縁起が悪いと遠ざけられていた卵ですが、江戸時代にはすっかり定着し、料理集『卵百珍』も出版され、江戸の町には卵売りも登場しています。
●卵の白身と黄身
卵白:濃厚卵白と水様卵白、カラザから成立ち、古くなるに従って水様卵白が増加していく。卵白たんぱくには細菌の増殖を防ぐ成分があり、卵を腐敗から守っている。
卵黄:卵黄膜で包まれた中に円状に位置し、中央の表面には胚盤がある。卵の脂質のほとんどが卵黄に含まれており、カルシウム、鉄、ビタミン類などが豊富に含まれている。
牛乳やクリームからつくられる乳製品のひとつで、文献に登場するのは紀元前15世紀ごろのインドの経典。当時は髪や体に塗る潤滑油として扱われ、食用とされるようになったのは6世紀、フランス貴族の間で広まったといわれています。日本には4~6世紀ごろ、中国から「酪」という形で伝来し、江戸時代中期にバターの試作が実施されたと文献に残っています。「醍醐味(だいごみ)」という言葉は乳製品が由来といわれています。
●バターの種類
発酵バター:乳酸菌を用いてクリームを発酵させてつくる。ヨーグルトのような酸味があり、芳香も高い。ヨーロッパで製造されている
非発酵バター:発酵させないでつくる。ミルクの香りとほのかな甘みがある。日本やアメリカ、オーストラリアで製造されている
加塩バター:食塩を1~2%添加したバター
無塩バター:食塩を添加していないバター