さといもとタラの塩麹煮

さといもとタラの塩麹煮

さといも・タラ・にんじんを一緒に取ると、体力や気力が強化され、肥満や糖尿病の予防に有効な食べ合わせになります。さといもの主成分はでんぷんとたんぱく質で、ビタミンB群や食物繊維を含んでいます。特有のヌメリ成分は胃腸を丈夫にする働きをします。タラの身は良質なたんぱく質やカルシウムを豊富に含み、血や肉、丈夫な骨を作ります。にんじんはカロテンの宝庫と呼ばれる緑黄色野菜で、カルシウムやカリウムなどのミネラル類を豊富に含み、体の活力不足を補う働きにも優れています。塩麹で煮ることで食材がやわらかくなって消化吸収が高まります。黒豆をプラスして抗酸化力を高め、ダイエットにもおススメのレシピです。

焼きサバときゅうりの海苔酢

焼きサバときゅうりの海苔酢

サバは体のもとを作るたんぱく質に富み、消化・吸収に優れているため、昔から体力が衰えた時に食されてきた栄養魚です。利尿作用の高いきゅうり、硫化アリルを含むたまねぎ、カリウムの豊富なにんじんと一緒に取ると、動脈硬化や高血圧の予防に優れた食べ合せになります。糖尿病予防にも優れた効果が期待できる一品です。

冶部煮

冶部煮

冶部煮は石川県を代表する郷土料理です。名の由来としては①加賀藩の兵糧奉行岡部冶部衛門が考案した ②キリシタンが伝えた ③トロミのある汁がジブジブと煮える音をするから など諸説あります。肉の切り身に片栗粉をまぶして加熱することで、肉のうま味が閉じ込められ、だしに適度なトロミがつき、わさびを添えて食します。加賀名物のすだれ麩を使い、冶部煮椀と呼ぶ広口で浅い漆椀に盛り付けるのが一般的で、結婚式などの祝いの膳には欠かせない料理となっています。材料は季節によって変化し、冬は鴨肉、秋にはイモ類やカキが使われます。

のっぺい汁

のっぺい汁

のっぺい汁は全国各地に古くから伝わっている郷土料理です。季節の具材を煮てから葛粉などでトロミをつけます。そのため汁が粘ってぬるりとすることから、「ぬっぺい→のっぺい」と呼ばれるようになったといわれています。しかし、新潟県の「のっぺい汁」は葛粉などを使わずにさといもで自然にトロミをつけるのが特徴です。汁と呼ばれていますが、汁物というよりも煮物に近く、冷ましてから食すこともあります。新潟特産の鮭を入れるなど、具材は新潟県内でも多彩なバリエーションがあり、盆や正月などのハレの日には必ず作られる家庭料理です。

深川丼

深川丼

深川丼は東京下町の郷土料理です。深川は埋め立てられる前は隅田川の河口で、江戸時代にはアサリやハマグリの名産地でした。その当時、忙しい漁師が海上での昼食として、獲ったアサリを味噌汁に入れ、ごはんの上にかけて食べていたのがルーツといわれています。油揚げとねぎを味噌で煮て白いごはんにかけたものを「深川丼」、しょう油味で炊き込んだものを「深川飯」と区別して呼ぶといわれています。

かてめし

かてめし

埼玉県秩父の郷土料理として伝えられてきた「かてめし」は、今では埼玉県全域の郷土料理として広まり、学校給食にも登場する人気メニューです。かてめしの「かて」は「糅る(かてる)=混ぜ合わせる」が語源といわれ、季節の野菜やきのこなどをごはんに混ぜてかさを増やして食べたことからこの名で呼ばれるようになったといわれています。米が貴重だった頃のハレの日の行事食として広く食され、混ぜ込む野菜は基本的に旬の食材が使われます。

イカのかけ和え

イカのかけ和え

イカのかけ和えは、佐賀県各地で作られる郷土料理です。かけ和えとは酢味噌和えのことで、古くは五穀豊穣を神に感謝する時に供されていた料理だったといわれています。その後は祭りなどで作られるハレの日のごちそうのひとつとなりました。イカを魚にしたり、大根をきゅうりにしたりと、季節ごとに具材を変え、今では日常食として年間を通して食卓に登場する料理となっています。

さつま揚げ(つけ揚げ)

さつま揚げ(つけ揚げ)

鹿児島弁で「チッキャゲ」とよばれるさつま揚げは鹿児島県の郷土料理です。日本列島最南端の鹿児島県は沖縄との交易が盛んで、琉球料理の魚のすり身を揚げた「チキアーゲ(チキアゲ)」を原型に改良を重ね誕生したといわれています。高温多湿の鹿児島県では魚の保存に苦労し、幕末の薩摩藩主、島津斉彬ははんぺんやかまぼこも油で揚げることを奨励しました。使われる魚は、高級品だとハモ、トビウオ、エソ、グチなどで、普通はアジ、サバ、イワシなどで作られます。

こんちん

こんちん

ささがきしたごぼうをおやきのように焼いて作るこんちんは、高知県大豊町に伝わる郷土料理です。砂糖が入っているためほんのり甘く、子どもの代表的なおやつとして、また軽食としても日常的によく作られていました。えごまを入れて作られますが、昔は麻の実を入れていたといわれています。

そばねっつり

そばねっつり

そばねっつりは海や山の幸が豊かな山口県萩市周辺の郷土料理です。直接そば粉を入れることで「ねっとり」した感じになることが、名の由来といわれています。家庭の食卓にもよく登場する料理で、そば粉を使っているため満腹感を得やすく、また消化もよいので夜食としてもよく作られています。最後に入れるそば粉は一気に入れるとダマになりやすいので、少しずつ入れながらトロミをつけるのがコツです。