ヘルパンギーナ・手足口病

ヘルパンギーナとは

4歳までの幼児を中心に流行する急性ウイルス性咽頭炎です。高熱と口腔粘膜に水泡性発疹(水ぶくれ)ができる夏風邪の代表的疾患で、数日(4~5日)で症状軽快が見られるのが一般的です。

感染症の原因は?

原因の大多数はエンテロウイルス属で、流行性のものはA群コクサッキーウイルスの感染が原因となっています。

感染ルート

感染ルートとして3つのルートが考えられます。
◎飛沫感染:感染している人の咳やくしゃみから出てきたウイルスを吸い込むことで感染。
◎接触感染:感染している人の咳・くしゃみ・便から出てきたウイルスを手で触ることで感染。
◎経口感染:手についたウイルスが、手や食品を通して口から入ることで感染。

予防するには

まず一番は感染している人との接触を避けることです。そして流行時にはうがいや手洗いをしっかりしましょう。

トイレの後はしっかり手洗い

一般に4~5日で症状はなくなりますが、その後2~4週間ほどは便からウイルスが排出されています。トイレの後はしっかり手洗いをしましょう。

ピークは6~7月

毎年5月頃から増加し始め、6~7月にピークを迎え、8月に減少、9~10月にかけてはほとんど見られなくなる傾向を持っています。熱帯地方では通年見られる感染症ですが、温帯地方では夏と秋に流行が見られ、日本では西から東に流行するパターンとなっています。

1歳代が一番多い

1歳代の感染が一番多く、年齢順による発症は、1歳→2歳→3歳→4歳→0歳の順になっています。

脱水に気をつけて

突然の発熱や高熱のため、脱水症状になることがあるので気をつけましょう。薄いお茶や牛乳などを少量ずつでよいので、頻繁に飲ませ脱水を予防してください。飲まない場合は、氷をなめさせることで、少しずつ水分を取らせる方法も一案です。

良質なたんぱく質・ビタミン・ミネラルを取る

口や喉に水ぶくれができているため、痛みから食欲が減少しがちです。噛まずに飲み込める栄養価の優れたものを食べさせ、体力消耗や免疫力低下を予防しましょう。良質なたんぱく質・ビタミン・ミネラルをしっかり取ることが大切です。

手足口病とは

乳幼児・小児によく見られる伝染性のウイルス性感染症です。まず軽い発熱、食欲不振、喉の痛みなどの症状を発症し、発熱から2日後頃から、手・足・口腔内・口唇に小水疱ができます。時に臀部や膝部などに紅色の小丘疹ができることもあります。通常、発疹は約1週間から10日で自然に消えます。

感染症の原因は?

いくつかのウイルスが原因で、最も一般的なのはコクサッキーウイルスA16型といわれています。その他、エンテロウイルス71型、コクサッキーウイルスA10型なども感染原因になっています。

こんな時は要注意

ほとんどの場合は軽症ですが、ごくまれに髄膜炎や脳炎などを発症することがあります。発熱・嘔吐・頭痛などがある場合は、注意が必要です。髄膜炎や脳炎を発症する頻度が高いのは、エンテロウイルス71型で感染している時といわれています。

感染ルート

感染ルートとして3つのルートが考えられます。
◎飛沫感染:感染している人の鼻汁や唾液から出てきたウイルスを吸い込むことで感染。
◎接触感染:感染している人の鼻汁・唾液・便から出てきたウイルスを手で触ることで感染。
◎経口感染:感染している人の鼻汁・唾液・便から出てきたウイルスが、手や食品を通して口から入ることで感染。

予防するには

風邪予防と同じで、まず一番は感染している人との接触を避け、手洗いうがいをまめにすることです。発疹に触って感染することはほとんどありません。

ピークは6~7月

世界では夏から秋にかけて発生する感染症です。日本では春から秋にかけて流行し、6~7月にピークを迎えます。

3歳以下に多い

6歳以下の小児に感染が多くみられ、その3/4は3歳以下の幼児となっています。

脱水に気をつけて

突然の発熱や高熱のため、脱水症状になることがあるので気をつけましょう。薄いお茶や牛乳などを少量ずつでよいので、頻繁に飲ませ脱水を予防してください。飲まない場合は、氷をなめさせることで、少しずつ水分を取らせる方法も一案です。

良質なたんぱく質・ビタミン・ミネラルを取る

口の中に水ぶくれができているため、痛みから食欲が減少しがちです。噛まずに飲み込める栄養価の優れたものを食べさせ、体力消耗や免疫力低下を予防しましょう。良質なたんぱく質・ビタミン・ミネラルをしっかり取ることが大切です。

ジュースとスープレシピ

ヘルパンギーナも手足口病も、ウイルスが原因の感染症で、6月頃から発生し、夏を中心に流行する子どもの病気です。発熱し、口の中に水ぶくれができて痛むため、食欲が落ちやすくなります。食欲低下は免疫力をさらに低下させる原因になるので、栄養バランスの取れた、やわらかくて喉ごしのよいものをしっかり食べさせましょう。発熱時は水分補給も兼ねたジュースやスープがおススメです。野菜や果物は水分含有が高く、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいるので、体調にあわせてしっかりと摂取させましょう。また、脱水に気をつけ、麦茶や牛乳などで水分をこまめに取ることも大切です。

トマト・ヨーグルト・牛乳のスープ

トマト・ヨーグルト・牛乳のスープ
トマト・ヨーグルト・牛乳は、ビタミン・ミネラル・たんぱく質・脂質がバランスよく取れる食べ合わせです。栄養価に優れているため、夏風邪などで体力を消耗した時の優れた栄養源となります。たまねぎの咳や痰を取り除く作用と、セロリの熱を冷ます作用をプラスすることで、より一層効果を高めます。

ひんやりオレンジスープ

ひんやりオレンジスープ
オレンジはビタミンCが豊富な果物で、血行をよくして、体のほてりを冷ます働きも持っています。特に微熱がある時に有効で、しょうがと一緒に取ると、風邪の予防や咳の緩和に働く食べ合わせになります。

梨スープ

梨スープ
梨はエネルギー源となる果糖やブドウ糖を多く含んでおり、豊富な水分は熱を冷まして喉や気管を潤す働きを持っています。しょうがと一緒に取ると、喉の痛みや咳の緩和に優れた食べ合わせになるので、喉の痛い時におススメのスープです。梨の水冷機能にはのぼせや熱にも有効です。

かぼちゃとにんじんのミルクスープ

かぼちゃとにんじんのミルクスープ
かぼちゃとにんじんは抗酸化力が高く、抗がん作用に優れた緑黄色野菜です。豊富なβ‐カロテンが粘膜強化に働くため、風邪の予防に有効。栄養価に優れ消化のよい牛乳と一緒に取ると、虚弱体質が改善され、発熱時の優れた栄養補給源となる食べ合わせになります。

ひんやりじゃがいもスープ

ひんやりじゃがいもスープ
じゃがいもはビタミン類に優れ、特に豊富に含まれているビタミンCは、熱に壊れにくいという特性を持っています。体を強化する働きにも優れているため、牛乳と一緒に取ると、病気で弱った時の最適な栄養補給になります。喉越しもよいので口の中が痛い時でもおいしく飲めます。

卵黄とバナナのミルクジュース

卵黄とバナナのミルクジュース
卵と牛乳は病後の衰弱や栄養不足時に有効な食べ物です。特に卵黄は脳や神経にとって必要不可欠なレシチンを豊富に含んでいるため、健脳や老化防止に優れた働きを発揮します。バナナの糖質をプラスすることで、体力を強化し、発熱時の栄養補給に最適なジュースになります。

アボカドとバナナのジュース

アボカドとバナナのジュース
アボカドは果物としては珍しくたんぱく質を豊富に含んでおり、必須アミノ酸のリジンは成長期の子どもには欠かせない栄養素です。牛乳の良質なたんぱく質と、バナナの糖質を一緒に取ることで、エネルギーの高い食べ合わせになります。食物繊維も豊富に含まれているため、腸内環境が整い、便秘予防にも有効です。

牛乳・ごま・きな粉のジュース

牛乳・ごま・きな粉のジュース
牛乳・ごま・きな粉は、良質な動物性と植物性のたんぱく質をしっかり取れる食べ合わせです。牛乳は病気で弱った時の栄養補給に最適な飲料で、含有量の高いカルシウムが骨や歯を強化してイライラなどの神経の高ぶりを静めます。きな粉は煎った大豆を粉にしたもので、消化吸収に優れています。

トマトアップルジュース

トマトアップルジュース
トマトはビタミン類の宝庫のような夏野菜です。赤い色は抗酸化力の高いリコピンで、高い抗がん作用が認められています。発熱時にはビタミンCが大量に消耗されるので、ビタミンやミネラルを豊富に取れるトマトジュースは特におススメです。丸ごと食べることで栄養分を十二分に取れるので、皮もタネも丸ごと召し上がってください。りんごの食物繊維ペクチンが腸の中をすっきりさせてコレステロール値低下に働き、美肌にも有効です。

梨とヨーグルトのミルクジュース

梨とヨーグルトのミルクジュース
水分を豊富に含んでいる梨は、熱を冷まし、喉や気管の炎症や痛みを和らげる働きに優れている果物です。メープルシロップを加えることで、その効能はさらに高まります。牛乳とヨーグルトの良質なたんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルが、発熱時の症状改善に有効に働きます。

ヘルパンギーナ・手足口病予防レシピ

ヘルパンギーナも手足口病も、ウイルスが原因の感染症で、6月頃から発生し、夏を中心に流行する子どもの病気です。発熱し、口の中に水ぶくれができて痛むため、食欲が落ちやすくなります。食欲低下は免疫力をさらに低下させる原因になるので、栄養バランスの取れた、やわらかくて喉ごしのよいものをしっかり食べさせましょう。発熱時は水分補給も兼ねたジュースやスープがおススメです。野菜や果物は水分含有が高く、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいるので、体調にあわせてしっかりと摂取させましょう。また、脱水に気をつけ、麦茶や牛乳などで水分をこまめに取ることも大切です。

ミルク餅

ミルク餅
片栗粉は本来、ユリ科のかたくりから作られるでんぷんですが、生産量がわずかなため、多くはじゃがいもから作られています。牛乳・砂糖と一緒に取ると、滑らかな食感で喉ごしがよくなるため、喉の痛い時の栄養補給に最適なデザートになります。牛乳ときな粉で良質な植物性たんぱく質やリノール酸を補い、栄養価を高めます。

チーズ入りかぼちゃマッシュの蒸しパン

チーズ入りかぼちゃマッシュの蒸しパン
小麦粉、砂糖、牛乳、かぼちゃで作る蒸しパンは、エネルギー補給や体力強化に有効な食べ合わせです。牛乳のビタミンB2が炭水化物をエネルギーに変え、豊富なカルシウムが骨の強化に働きます。牛乳よりも消化吸収に優れているチーズと、抗酸化力が高く食物繊維が豊富なレーズンを加えることで、栄養価をさらに高めます。

豆腐の茶粥

豆腐の茶粥
「百薬の長」といわれるお茶は、アミノ酸や美肌効果の高いビタミンCが豊富に含まれています。渋み成分のタンニンには収れん作用があるため、喉の痛みに効果を発揮します。消化のよい豆腐には気管支炎などの咳や痰を緩和する働きがあり、茶・豆腐・米で作る茶粥は、体力が落ちて胃腸の弱っている時に最適な食べ合わせになります。

トマトリゾット

トマトリゾット
トマトは加熱すると甘みが引き立ち、抗酸化力の高いリコピンの効能がより一層高まります。チーズでたんぱく質、オリーブ油で脂質、ごはんで糖質をプラスすることで、エネルギーの高い栄養バランス食になります。トマトのほのかな酸味が食欲増進に働くため、発熱や喉が痛い時にもおススメの一品です。

白身魚の牛乳粥

白身魚の牛乳粥
キスは良質なたんぱく質を持ち、淡白で消化がよいため、体力の落ちている時に最適な栄養源となります。牛乳と一緒に取ると、体質が強化されて、体のほてりが冷まされるため、風邪などで熱のある時に有効な食べ合わせになります。卵をプラスして、栄養バランスを整えます。

じゃがいも皮の蒸しぎょうざ

じゃがいも皮の蒸しぎょうざ
じゃがいもはビタミン類を豊富に含み、特に含有量が高いビタミンCは加熱に強い優れものです。片栗粉を混ぜて蒸すと喉ごしがよくなり、喉が痛い時でも食べることができます。豚ひき肉のビタミンB1が疲れや食欲不振を予防し、ビタミンAが粘膜強化に働きます。

鶏ひき肉と野菜の牛乳ワンタン卵とじ

鶏ひき肉と野菜の牛乳ワンタン卵とじ
小麦粉から作られるワンタン皮の主成分は糖質です。小麦粉には水分代謝をよくする働きがあるため、体のほてり緩和に働きます。お腹を温める作用のある鶏肉とビタミン・ミネラルが豊富な野菜を具にして作るワンタンを、牛乳と卵と一緒に取ると、病気時や病後の栄養補給に優れた食べ合わせになります。

豆腐とにんじんのトロロ焼き

豆腐とにんじんのトロロ焼き
大豆の栄養成分をそっくり持っている豆腐、抗酸化力が高く体を温める作用を持つにんじん、消化吸収に優れた長いも、滋養・健脳に優れた卵は、病気時や病後の衰弱時の栄養補給源としておススメの食べ合わせです。青海苔やカツオ節でビタミンやミネラルをさらに補います。

ごまたっぷりの牛乳豆腐

ごまたっぷりの牛乳豆腐
くず粉は葛の根から取れるでんぷんで、初期の風邪からくる寒気や喉の渇きを癒す効果があるとして、古くから民間療法で用いられてきた食材です。良質なたんぱく質や脂質を含むごまや牛乳と一緒に取ると、虚弱体質が改善され、風邪などで体力が落ちた時の栄養補給源として優れた食べ合わせになります。ビタミン、ミネラルも豊富な栄養食なので、日常的に取ると体力強化につながります。

マカロニとほうれん草の茶碗蒸し

マカロニとほうれん草の茶碗蒸し
マカロニとほうれん草を入れて作る茶碗蒸しは、糖質・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルがバランスよく取れる一品です。だし汁を多くするほどなめらかな茶碗蒸しになるので、飲み込むことが大変な時はだし汁を多めにしてください。熱があり喉の痛い時の栄養源としておススメ。マカロニの代わりに春雨を使っても食べやすいです。