人類が最初に作った発酵調味料「酢」
人類が最初に作った発酵調味料
日本酒やワインなどの酒を、きちんとフタをしないでおいていたため、酸っぱくなってしまった経験はありませんか。酢は穀物や果実などの原料をアルコール発酵させた後、そのアルコールを酢酸菌で酢酸発酵して作る、人類が酒とともに最初に作った調味料といわれています。日本へは応神天皇(15代天皇 4世紀後半と推測)の頃に中国から伝来し、和泉の国(現在の大阪府南西部)で造りはじめられ、江戸時代に食酢醸造業が確立したと伝えられています。『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』(平安中期の辞書)によると、酢の和名は「須」で、「加良佐介(からさけ)」とも呼ばれたと書かれています。「佐介」は酒の和名で、「加良」は「苦」の意味。江戸時代の『本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)』では「腹の積塊を消し、痰水、血病を逐い、魚肉菜および諸虫の毒気を消す」と酢の効能が書かれています。
約4千種もあるといわれる酢の種類
自然界で酒がいつの間にか酢に変化していたことが、人類が酢を手に入れた始まりです。それゆえ日本では酢の字は「酒で作る」と書き、欧米ではブドウ酒を作りそこなって酢が誕生したことから、ビネガー(vinaiger。vin=ブドウ酒、aigre=酸っぱい)と命名されたといわれています。
世界にはその地で採れる穀物や果実でさまざまな酒が作られ、その酒から実に多くの酢が作られています。豊葦原(とよあしはら)瑞穂(みずほ)の国と謳われた日本は清酒から作られる米酢、ワインの国ではワインビネガー、ビールの国ではモルトビネガーというように、その種類は数多く、約4千種もあるといわれています。
食酢は醸造酢と合成酢に大別される
酢は3~5%の酢酸を主成分とする酸性調味料で、日本農林規格(JAS)では「食酢」と名称され、醸造酢と合成酢に大別されています。醸造酢は微生物による段階的な発酵を経て、最終的に酢酸菌によって酢酸が作り出された食酢です。原料によって穀物酢・果実酢・その他の醸造酢に大別されています。一方、合成酢は合成した酢酸を希釈して調味料を加えて作られる食酢で、風味が劣ることから現在ではほとんど流通していません。
醸造酢 | 穀物酢 | 米酢 |
米黒酢 |
大麦黒酢 |
その他の穀物酢 |
果実酢 | りんご酢 |
ぶどう酢 |
その他の果実酢 |
上記以外の醸造酢 |
合成酢 |
正真正銘の酢は「純米酢」
米酢には、原材料が「米」のみの純米酢と、「米+アルコール」が原材料の米酢があります。純米酢は米を酵母菌によって酒にし、その酒を酢酸菌で酢にしたもので、昔ながらの正真正銘の酢と呼ぶにふさわしい酢です。微生物である酵母菌や酢酸菌の自然の営みの中で、糖質やアルコールが分解されてできるため、酢になるまでには時間を要します。が、有機酸や天然のアミノ酸が醸し出され、複雑で奥深い味わいとまろやかな味を持っています(米黒酢は玄米、大麦黒酢は大麦を使用。原材料が100%玄米や大麦であれば、工程は純米酢と同じです)。
一方、米酢やその他の穀物を原材料にする穀物酢には、醸造アルコールや酒粕などが添加されて作られています。添加目的は、時短・安価・大量生産。本来の醸造が経る発酵・熟成という伝統製法ではありませんが、JAS規格で定められている「醸造」の定義に則っているため、醸造酢と呼ばれています。
りんごワインから作られる「りんご酢」
りんご酢は、純米酢が日本酒から作られるのと同様に、りんご果汁に酵母を加えてアルコール発酵させた後、酢酸菌を加えて発酵・熟成させて作られる果実酢です。アップルビネガー、サイダービネガーなどとも呼ばれ、酢酸以外に果汁に含まれるリンゴ酸などの有機酸が含まれているため、さわやかな香りを持っています。原材料りんご果汁100%のものが、本来のりんご酢。ただし、JAS規格ではりんご果汁の使用量が果実酢1Lにつき300g以上と定義されているため、原材料がりんご果汁100%ではなくてもりんご酢の名称で販売されています。
酢に含まれる主な成分
酢は穀物や果実などの原料をアルコール発酵させた後、酢酸菌で酢酸発酵させて作る酸性調味料です。発酵・熟成を経て醸し出される成分は薬効に溢れ、古来より、私たちの健康維持に大きく貢献してきました。酢は調理の酸味料として使われるほかに、防腐、たんぱく質の凝固、褐変防止、ビタミンCの酸化防止、ヌメリの除去、小魚の骨をやわらかくするなど、さまざまな効用を持っています。
酢に含まれる各種有効成分は、アルコール発酵後に酢酸菌によって発酵・熟成を経て生み出されたもので、醸造アルコールや酒粕などに酢酸菌を添加して発酵して作られるものとは、有効成分の含有量がまったく違ってきます。酢の有効成分を取り入れるためにも、購入するときはラベルの原材料名をよく見て、ほんものの酢を購入しましょう。
発酵・熟成を経て生まれた酢の優れた成分を紹介しましょう。
有機酸が乳酸の蓄積を防ぎ、蓄積しやすい脂肪を分解する
酢には発酵・熟成の過程を経ることで、クエン酸やりんご酸などの有機酸が豊富に生み出されています。有機酸は疲労によって体内に溜まった乳酸の蓄積を防いで、疲労回復に効果を発揮。同時に蓄積しやすい脂肪を分解し、血行をよくする働きにも優れているため、肩こりや肥満防止に有効に働きます。ラットを使った実験では、肝臓障害が改善され、血中の中性脂肪の上昇が抑制されたと報告されています。脂質異常・高血圧・糖尿病などの生活習慣病の予防に効果があります。
遊離アミノ酸が風味とうま味を加える
酢には有機酸のほかに、エステル類・アルコール類・アミノ酸などが豊富に含まれており、これらの成分が酢の風味とうま味を作っています。アミノ酸は、有機酸の持つ疲労回復や脂肪分解の働きをより一層高めて強化する働きを持っています。
「いい塩梅」で高血圧を予防する
酢は塩味を引き立たせ、やわらかくする効果を持っています。「いい塩梅(あんばい)」という言葉は塩味を梅酢でやわかくすることから生まれた言葉です。塩の量を減らしても酢を加えることで深みのある味に調えられることが減塩につながり、結果、高血圧の予防に働きます。
ビタミンCの酸化防止
酢にはビタミンCの酸化を抑える働きがあります。ビタミンCは血管を強化し、抵抗力を高めるなどの働きを持つ成分ですが、酵素によって破壊されやすい性質を持っています。ビタミンCは野菜に多く含まれているので、生野菜にはドレッシングをかける、大根おろしに酢をたらすなどとして使うと、ビタミンCの酸化を防止することができます。
食欲を増進し、栄養成分の体内吸収が高まる
特有の酸味と香りが唾液の分泌を促し、食欲増進に働きます。消化をよくする働きもあり、胃もたれや胃腸障害の予防にも有効です。材料の栄養分が体内に吸収されやすくなり、有効な栄養成分の効能が強化されるため、体力強化が期待できます。油料理に使うと、油っぽさを感じさせず、サッパリと仕上がります。
有害菌を死滅させる
サルモネラ菌や大腸菌などの食中毒の原因となる有害菌を死滅させる働きを持っています。有害菌の多くは酢に漬けておくだけで死滅するなどの効果があり、特に梅雨時や夏場には、調理時に少量の酢を加えると腐敗を防ぐことができます。
カルシウム吸収を高める
酢には繊維のかたい海藻や骨をやわらかくする働きがあります。肉や野菜などに含まれるカルシウムを引き出す働きがあるため、酢と一緒に調理すると、より多くのカルシウムを摂取・吸収することができます。
たんぱく質を凝固し、褐色になるのを防ぐ
たんぱく質を凝固し、素材が褐色するのを防ぐ働きがあります。ポーチドエッグを作るときに熱湯に酢を入れるのは、酢のたんぱく質凝固作用を利用したものです。ポリフェノールの一種で広く植物に分布するフラボノイド色素は、酸性になると無色になる働きがあるため、れんこんやごぼうなどは切った傍から酢水に浸けていくと、変色(褐色)を防ぐことができます。
酢レシピ
酢を使った料理は、保存性が高まるのはもちろんですが、食材の持つ栄養成分が体内に吸収されやすくなり、さらに、食材の持つ有効成分の効能が強化されるという優れた利点を持っています。特有の酸味成分が食欲を増進させ、消化を高めます。野菜に使うと野菜に多いビタミンCの酸化を抑え、繊維のかたい海藻や骨をやわらかくしてカルシウム吸収を高める働きも持っています。が、これらの酢の効能は、あくまでも穀類や果物をアルコール発酵した後に、酢酸菌によって発酵・熟成の過程を経て誕生した酢に備わっている効能です。本物の酢と、時短・安価を目的に作られた酢では、その有効成分には大きな違いがあります。料理に使う時にはラベルを見て本物の酢を選び、酢の持つ有効成分を上手に取り入れるようにしましょう。
合わせ酢レシピ
酢を使った料理は保存性が高まると同時に、食べ合わせる材料の栄養成分を体内に吸収されやすくし、取り入れられた有効成分の効能を高める働きを持っています。健康体を作り老化を予防するには、酢の有効成分を日常的に取ることが大切です。さまざまな食材と合わせた「合わせ酢」を作り、バラエティ豊かな酢料理を日常の食卓に登場させましょう。
煎った大豆を酢に漬けて作る酢大豆は、コレステロールを除去して血液をサラサラにする食品です。豆腐を加えると、高血圧や動脈硬化の予防に優れた食べ合わせになります。きくらげは耳のような形をしたゼラチン質のきのこで、食物繊維とミネラルを豊富に含み、特にビタミンD含有量はきのこの中でトップクラス。酢大豆に抗酸化力の高いきくらげとにんじんをプラスすると、生活習慣病の予防に優れた一品になります。
鶏肉は淡白でやわらかく、消化に優れた肉です。たんぱく質には特にメチオニンが多く含まれ、脂質はコレステロールを減らす不飽和脂肪酸が多く含まれているため、脂肪肝予防に効果を発揮します。きゅうりは利尿作用の高い夏野菜で、頭部に含まれる苦み成分は抗がん作用を持っています。鶏肉と加熱したきゅうりを一緒に取ると、お腹を温め胃腸の消化を高める食べ合わせになります。酢を加えることで、体を冷やす作用がより一層やわらげられます。
イワシは私たちの体の中で作ることのできない多価不飽和脂肪酸のEPAやDHAを豊富に含んでいる青魚です。特に多く含まれるEPAは血中コレステロールを下げ、血管をキレイにし、がん抑制作用に働きます。イワシ、酢、しょうがを一緒に取ると、血流が促進されて動脈硬化や脂質異常の予防、胃腸の働きが高まり体を温める食べ合わせになります。酢とショウガオールが酸化防止に働き、脂肪の酸化が予防されて有効に活用されます。しょうがの消臭作用が、イワシの臭いを消してくれます。
イカはアミノ酸組成に優れたたんぱく質を持つ低カロリー食品です。豊富に含まれるタウリンが肝機能やインスリン効果を高めます。たまねぎの持つ特殊成分の硫化アリルが、血中の善玉コレステロール増加、悪玉コレステロール減少に働くため、イカとたまねぎを一緒に取ると、動脈硬化の予防と治療に優れた食べ合わせになります。酢の酸味成分が血中のコレステロール低下をさらに促進し、疲労回復にも働きます。
はりはり漬けとは、干した大根(切り干し、割り干しなど)を漬けたもので、歯切れがよく、噛むとパリパリ音がすることから、この名で呼ばれている料理です。切り干し大根は乾燥野菜の代表格で、太陽の光を浴びることで、デンプンが糖化されて甘みが増し、ビタミンやミネラルなどの栄養成分が凝縮され、食物繊維含有も高くなります。昆布やにんじんと一緒に取ると、腸内環境が整い、抗酸化力が高まる食べ合わせになります。酢に漬け込むことで、材料の持つ栄養成分が吸収されやすくなり、体内で有効に働きます。切り干し大根特有の甘みと芳香を逃がさないよう、切り干し大根は水でさっと洗い、水気をよくきってから使用してください。
雑穀はミネラル、ビタミン、食物繊維を豊富に含む穀類です。トマト、きゅうり、ホールコーン、枝豆と一緒に取ると、雑穀米に足りないビタミンA(カロテン)やビタミンCなどのビタミン類が補われ、栄養バランスにすぐれた抗酸化力の高い食べ合わせになります。りんご酒から作られるりんご酢には、さわやかな香りのりんご酸が含まれているため、食欲が増進され、体力強化が期待できます。豊富な食物繊維が、血中コレステロール値低下や便秘予防に働きます。
そうめんは小麦粉を主原料とする乾麺の一種です。主成分は糖質で、たんぱく質やカルシウムは米よりも多く含まれています。糖質が多いため主要なエネルギー源となり、ビタミンB群を補うと夏バテ予防に有効になります。昆布酢には昆布から水溶性繊維のアルギン酸が溶け出ており、アルギン酸は余分な塩分を体外に排出し、降圧や血中コレステロール軽減に働きます。そうめんと一緒に明太子・卵・昆布酢を一緒に取ると、栄養バランスが高まり、疲労回復、高血圧や脂質異常の予防に優れた食べ合せになります。酢の酸味成分が食欲を増進させ、薬味の抗酸化成分が細胞の酸化防止に働きます。
豚肉はアミノ酸バランスに優れたたんぱく質を含み、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を豊富に含んでいる肉です。ピーマンとじゃがいもはビタミンやミネラルを豊富に含み、ともに含まれるビタミンCは加熱に強いすぐれものです。豚肉、ピーマン、じゃがいもを一緒に取ると、夏バテ予防や血圧安定などに働く食べ合せになります。ピーマンのカロテンは油で炒めることで吸収率が高まり、アーモンドや梅ジャムと一緒に抗酸化力を高めます。
板海苔と酢で作る「海苔酢」は、ミネラル・ビタミン・食物繊維を豊富に含む海苔の成分が無駄なく取り入れられる合わせ酢です。海苔のビタミンAとビタミンCは活性酸素の除去に働き、皮膚に潤いを与えてシミやソバカスを予防し美肌を作ります。海苔は海藻の中ではビタミンB群を豊富に含んでいるため、体力の消耗を防ぐ働きに優れています。ヤマイモ、うど、鶏肉、豚肉、イカなどの食材にもよく合う合わせ酢です。
サバは体のもとを作るたんぱく質に富み、消化・吸収に優れているため、昔から体力が衰えた時に食されてきた栄養魚です。利尿作用の高いきゅうり、硫化アリルを含むたまねぎ、カリウムの豊富なにんじんと一緒に取ると、動脈硬化や高血圧の予防に優れた食べ合せになります。糖尿病予防にも優れた効果が期待できる一品です。
大根おろしと酢で作る「みぞれ酢」は、大根に含まれるビタミンCや消化酵素が無駄なく取り入れることができる合わせ酢です。大根が昔から消化がよいといわれるのは、でんぷんを分解するジアスターゼやアミラーゼ、たんぱく質を分解するセテラーゼなどの消化酵素を多量に含んでいるからです。酵素類には解毒作用もあり、食物繊維のリグニンにはがん細胞の発生を抑制する働きもあります。カキ、イクラ、なめこ、柿などの食材にもよく合う合わせ酢です。
鶏モモ肉は増血作用のある鉄分が豊富に含まれている部位です。鶏肉は良質なたんぱく質と脂質を含み、消化がよいことから、特に病後の滋養食として利用されてきました。消化に優れた大根おろしと一緒に取ると、より一層消化力が高まり、栄養成分が早く体内に取り込まれ、体力強化に有効な食べ合せになります。レモンのビタミンCとクエン酸が疲労回復に働きます。
きゅうりと酢で作る「みどり酢」は、きゅうりの水分に含まれる炎症を取り除く働きが有効に取り入れられる合わせ酢です。生のきゅうりには体内の余分な熱を冷まして代謝機能を調整する働きがあるので、熱のある時や口の渇き、喉が腫れている時などに効果的です。きゅうりの頭部に含まれる苦み成分のイソクエルシトリンは、抗がん作用を持っています。りんごや柿などのフルーツにもよく合う合わせ酢です。
ビタミンCが豊富なトマトは、同様に含まれるカリウム・ルチン・ペクチンの働きと一緒に血圧を下げ、高血圧改善に効果を発揮します。真っ赤な色は抗酸化力に高いリコピンで、活性酸素除去に働き、がんや心臓疾患などの阻止に働きます。ホタテ貝柱とシラス干しの良質なたんぱく質と脂質を一緒に取ると、生活習慣病予防に優れたダイエット食になります。
ごまと酢で作る「ごま酢」は、高血圧・動脈硬化・脂質異常などの生活習慣病の予防に優れた成分が無駄なく取り入れられる合わせ酢です。ごまの成分の約半分はリノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸で、コレステロールの調整に働く脂質です。さらに、ビタミンEや抗酸化作用を持つセサミンなどの効能が一緒に働き、常食すると血管がしなやかになり、老化防止が期待できます。ごまは外皮がかたいので、よくすって消化をよくしましょう。野菜類、乾物、酢でしめた魚介類などの食材とよく合う合わせ酢です。
かぼちゃといんげんのβ-カロテンが活性酸素を除去し、なすのナスニンが細胞膜の酸化を防ぐため、高い抗酸化力が期待できる食べ合わせです。ビタミンやミネラルが豊富に取れ、食物繊維も多く含まれているため、体の生理機能が整えられ、腸内環境が整い、体の中からスッキリします。
卵黄と酢で作る「黄身酢」は、栄養価の高い合わせ酢です。卵のたんぱく質は8種類の必須アミノ酸すべてを含む理想的な組成をしており、卵黄には脳や神経にもっとも必要なレシチンが豊富に含まれています。レシチンはギリシャ語で卵黄を意味する「レシトース」を由来とする言葉で、界面活性を持ち、体のあらゆる細胞の重要な構成成分として存在しています。レシチンはコレステロール値を下げて動脈硬化を予防、脳細胞を活性化させて記憶力を向上させる、神経細胞を活性化させるなどの働きを持っています。卵は加熱すると消化率が上がり、黄身酢は冷蔵庫で約2週間保存が可能です。エビ、イカ、貝類、きゅうり、ワカメなどの食材に合う合わせ酢です。
エビは高たんぱくで低脂肪、カロリーの心配がないダイエット食品です。特有の甘みは遊離アミノ酸のグリシンやベタインで、ベタインは血中コレステロールを低下させ、糖の吸収を阻害する働きを持っています。エビときゅうりを一緒に取ると、コレストロールの吸収が抑制され、血圧安定に働く食べ合せになります。
ブロッコリースプラウトには、体内に備わっている解毒酵素を活性化させて発がん物質の働きを抑える働きを持つ「スルフォラファン」という物質が、ブロッコリーよりも多く含まれています。海苔、たまねぎ、ホールコーンと食べ合わせると、シミやそばかすなどの予防、便秘予防に優れた効果を発揮します。カロテンやビタミンCもタップリ取れます。
カリウムが豊富なそら豆・とうもろこし・海苔は、利尿作用に優れむくみを取る食べ合わせです。食物繊維も豊富に含まれ、腸の働きを整え便秘解消に働きます。カリウムは体内のナトリウムを調整し、血圧を安定させ、そら豆と海苔の豊富なビタミンCが美肌を作ります
海苔はビタミン・ミネラル・食物繊維などを豊富に含んでいます。特に水溶性の食物繊維はナトリウムが腸から吸収されるのを防ぐと同時にカリウム放出にも働き、カリウムやカルシウムの働きと一緒に、血圧降下に有効に働きます。アサリのタウリン、きゅうりのカリウム、酢のアルギニンが高血圧予防効果をさらに高めます。