製塩の創始者は宮城県塩釜市の神社に祭られている塩土老翁(しおつちのおきな)であると『古事記』に記されています。1971~1997年の間、塩田を必要としない国による塩専売法で塩は一時99.5%以上の純度の高い塩化ナトリウムとなりましたが、現在はかつてのような海のミネラルを豊富に含有した塩が市場に出回るようになりました。
●世界の塩の種類
岩塩(がんえん):地殻変動で陸に閉じ込められた海水が長い年月をかけて結晶したもの。数億~数千年前の「海の化石」といえよう。無色か白色に近い淡い色が多いが、ヒマラヤで産出する濃い紫色をしたものや、アンデスで産出するピンク色のローズソルトなどもある。
湖塩(こえん):塩湖(えんこ)で取れる塩のこと。塩湖とは陸に閉じ込められた海水が岩塩に変化する途中の姿だと考えられている。
天日塩(てんぴえん):海水などの塩水からつくられる塩のうち、乾燥した気候を利用して天日蒸発だけで結晶させた塩をいう。メキシコのゲレロネグロ塩田が有名。