デーツ

なつめやしを乾燥させたものをデーツと呼び、原産地はペルシア湾岸からアラビア一帯です。ヤシ科の常緑高木で、聖書にも登場する古い歴史を持っています。クレオパトラが好んで食べたといわれ、砂漠を渡るキャラバン隊の常備食でもありました。アラブでは「1日3個で医者知らず」といわれるほど栄養価が高く、干し柿に似た甘みと舌ざわりを持っています。

マンゴー

ウルシ科の常緑高木で、原産地は東南アジアです。果実は形、大きさ、色ともに多様で、世界中には約500種類のマンゴーがあるといわれています。4千年以上の栽培の歴史を持つインドではカレーのチャツネに欠かせない果物です。日本では沖縄、宮崎県などで栽培が盛んで、沖縄には1920年代に台湾から導入されたといわれています。

ブルーベリー

原産は北アメリカで、ツツジ科の低木性果樹です。古い果実で、収穫される時期にブルーになることからこの名で呼ばれ、日本には1950年代に導入されました。第二次世界大戦時にブルーベリージャムが大好きなイギリスのパイロットが、夜間飛行で物がハッキリ見えたと話したことから研究が始められ、目にいい果物であると発表されて一躍脚光を浴びました。

レーズン

完熟したぶどうの果実を乾燥させたもので、干しぶどうともいわれています。木になったままで自然乾燥していたぶどうが見つかった時が、レーズンの歴史の始まりといわれ、紀元前13世紀にさかのぼる歴史を持っています。薬用としても重宝され、古代ローマではレーズン壷2杯と男子の奴隷と交換がされたといわれています。カリフォルニアが有名な産地で、日本はほとんど輸入しています。

春雨

緑豆でんぷんを原料にしてつくる中国の粉条(フェンティヤオ)の製法を模したもので、日本国内ではじゃがいもやさつまいものでんぷんからつくられています。中国で誕生したはるさめが日本に伝来したのは鎌倉時代。禅僧の精進料理として伝えられ、「豆麺(とうめん)」と呼ばれていましたが、春の雨を連想させることからはるさめと名付けられ、一般化しました。

コーンスターチ

とうもろこしの殻粒から取れるでんぷんで、とうもろこしでんぷんともよばれています。原料のとうもろこしは白色デント種で、日本ではアメリカや南アフリカから輸入しています。コーンスターチは純白で無臭、不純物の少ないでんぷんで、調理ではトロミをつける時に使います。工業用としては、のりとしてダンボール製造などにも使われます。

くずこ

マメ科つる性多年草のクズの根から取れる良質なでんぷんです。夏の終わりに紅紫色の花をつける生命力の強い野草で、広く山野に自生し、秋の七草に数えられています。根から取れるくず粉でくず餅がつくられ、根の乾燥したものは「葛根(かっこん)」と呼ばれ、漢方で重宝されています。消化のよいくず湯は、昔から民間療法の病人食として用いられてきました。

片栗粉

かたくりは日本の北東部の山野に広く自生するユリ科の多年草で、片栗粉はその地下鱗茎から採取したでんぷんのことをいいます。白色で光沢があり喉ごしがよいため、昔から乳幼児や病人の食事に利用されていました。生産量が少ないため高級料理や高級菓子に利用され、一般に片栗粉の名で出回っているのはじゃがいもから取れるじゃがいもでんぷんです。

白きくらげ

きくらげの一種で白きくらげとも呼ばれ、中国四川省の特産品です。古来より不老長寿の薬として、また精力剤として珍重され、金と同じ値段で扱われていた高級品でした。中華料理の高級食材で、どんな料理とも相性がよく、デザートにも使われます。

黒きくらげ

春から秋にかけてミズナラなどの枯れ木や倒木に群生する、担子菌類キクラゲ目のきのこです。味が干したクラゲに似ているため「樹に生えるクラゲ」からきくらげと命名され、形が人の耳に似ているため、漢字では「木耳」と書かれます。ゼラチン質で暗褐色をしており、中国料理には欠かせない食材です。日本では沖縄や鹿児島が主産地です。