とれたてのサバを「若狭の一本グシ」と呼ぶ太く長い竹グシに刺して焼き上げたのが「浜焼きサバ」です。若狭には数多くのサバ料理が伝わっており、その中でもこの浜焼きサバは代表的な郷土料理です。昔、若狭湾で水揚げされた魚介類は18キロ離れた京都に運ばれて京の食文化を支え、天皇の食べ物を供給することから、福井は「御食国(みけつくに)」と呼ばれていました。特に腐敗を防ぐために塩をしたサバは人気で、京へサバを運ぶ若狭街道は「鯖街道」とも呼ばれていました。福井県内では田植えの後や半夏生(はんげしょう)には必ず食べるのが習わしといわれています。