朴の葉に味噌といろいろな食材をのせ、火にかけて焼きながら食べる朴葉味噌は、岐阜県飛騨地方に伝わる郷土料理です。三年続けて食べると身上がつぶれるといわれるくらい、食が進む名物料理です。飛騨地方の山林ではうちわほどの大きさ朴の木が自生しており、これを陰干しにして保存し使用します。冬の寒さが厳しい飛騨では、漬物樽の漬物が凍ることもしばしばで、本来は凍った漬物を朴の葉にのせ、囲炉裏で焼いたのがはじまりと伝えられています。漬物を焼いて食べるという食文化は飛騨地方限定といわれ、今では居酒屋のメニューとしても登場するほどポピュラーになりつつあります。