納豆卯の花の油揚げ詰め

納豆卯の花の油揚げ詰め

納豆、卯の花、油揚げは大豆加工食品です。ともにアミノ酸配合に優れたたんぱく質やレシチンを豊富に含み、消化吸収や健脳効果に優れています。納豆菌の働きで納豆にはビタミンB群が豊富に含まれ、豚肉のビタミンB群と一緒に体力強化に働きます。納豆、油揚げ、卯の花、豚肉を一緒に取ると、体細胞の老化が防止され生活習慣病の予防に働く食べ合せになります。ねぎの硫化アリルがビタミンB群の吸収を高め、新陳代謝活発に作用します。

朴葉味噌

朴葉味噌

朴の葉に味噌といろいろな食材をのせ、火にかけて焼きながら食べる朴葉味噌は、岐阜県飛騨地方に伝わる郷土料理です。三年続けて食べると身上がつぶれるといわれるくらい、食が進む名物料理です。飛騨地方の山林ではうちわほどの大きさ朴の木が自生しており、これを陰干しにして保存し使用します。冬の寒さが厳しい飛騨では、漬物樽の漬物が凍ることもしばしばで、本来は凍った漬物を朴の葉にのせ、囲炉裏で焼いたのがはじまりと伝えられています。漬物を焼いて食べるという食文化は飛騨地方限定といわれ、今では居酒屋のメニューとしても登場するほどポピュラーになりつつあります。

べっこう寿司(島寿司)

べっこう寿司(島寿司)

べっこう寿司は、東京都八丈島を代表する郷土料理です。酢飯は甘めで、わさびの代わりに練り辛子を使うのが大きな特徴です。ネタの刺身をヅケにするため、そのしょう油の色から「べっこう寿司」と呼ばれるようになったといわれています。八丈島出身の移住者が伊豆諸島や小笠原諸島などにも広めたといわれ、辛味も辛子ではなく島唐辛子を付けて食べるなど、各島々で寿司の形態が独自に発達して郷土料理になっているため、別名「島寿司」とも呼ばれています。一般にシマアジ、トビウオ、キンメ、カツオなど周辺海域で取れる魚で作られます。

えびし

えびし

えびしは戦国の時代から保存食として作られ、戦後直後までは結婚式の膳に必ず添えられていた郷土料理です。小麦粉にナッツなどを練り混ぜて蒸した料理で、名前の由来は「柚餅子(ゆべし)」が訛って「えびし」と呼ばれるようになったといわれています。昔はしょう油だけで練って作られる保存食でしたが、今では砂糖で甘みをつけたり、加える材料も多種多様となり、酒の肴としても好まれています。

とき寿司

とき寿司

とき寿司は熊本県宇城市不知火町大見地区の伝統料理です。「とき寿司」の「とき」は「時」「旬」の意味で、その季節に取れるもっともおいしい魚を使って作られます。見栄えのよい白身部分は酢で〆てから上にのせ、アラ部分は甘辛く煮付けて煮汁ごと寿司飯に混ぜ込みます。祝儀の時に作り、集まった人々に振舞われるハレの日のお寿司です。

こんじょなます

こんじょなます

「ごんざ」「煮なます」とも呼ばれる「こんじょなます」は、打ち豆を使った福井県の郷土料理です。打ち豆とは、水に漬けてやわらかくした大豆を叩いて潰し、さらに乾燥させた大豆加工食品です。平たくひび割れが多く入っていることで火の通りが早く、汁ものや酢の物などさまざまな料理に使われ、福井県では今尚、多くの家庭で使用されている食材です。油揚げが貴重だった頃に油揚げの代わりとして使われ、報恩講の精進料理には欠かすことのできない食材です。

マス寿司

マス寿司

マス寿司は、加賀藩主前田利興(まえだとしおき)が八代将軍吉宗に贈ったという由緒を持つ、富山県の郷土料理です。1885年(明治17年)に富山市内で市販開始され、駅弁大会では常にトップという高い人気の寿司料理です。マス寿司用の木枠に笹の葉を敷き詰めて作りますが、家庭では20cm位のケーキ型を使うと便利です。味が馴染んだ1~2日後が食べ頃で、殺菌効果を持つ笹の葉で包んであるため保存性が高いのが特徴です。

長崎てんぷら

長崎てんぷら

天ぷらの衣に塩と砂糖を加えて揚げる「長崎てんぷら」は、お惣菜としてもよく食べられている長崎県の郷土料理です。ポルトガル伝来の料理といわれ、衣に味がついているので、普通の天ぷらのように天つゆは不要です。卓袱料理にも登場し、当時貴重だった砂糖を衣に使う天ぷらは、「おもてなし」の一品でした。衣に片栗粉を加えるのは中国の影響といわれています。

さといも赤飯

さといも赤飯

さといもを一緒に炊き込む「さといも赤飯」は、福井県奥越地方の郷土料理です。奥越の農家では、春祭り、お月見、秋祭り、彼岸などにさといも赤飯を作り、嫁いだ娘や親戚一同に届け、絆をより強くしていったと伝えられています。奥越のさといもは、独特の甘みと歯ごたえを持ち、江戸時代から特産物として栽培され、また子いもや孫いもがたくさんつくことから、子孫繁栄の縁起物として今なお重宝されています。

豚の角煮

豚の角煮

角煮はもともと中国料理で、宋代の有名な詩人、蘇東波(そとうば)が好んだとされているため「東波肉(トンポウロウ)」とも呼ばれています。長崎の家庭に馴染んだ料理のため、家庭ごとに「我が家流」があり、おふくろの味として親しまれています。主客ともに同じ食卓を囲む「卓袱料理」の中心になる料理で、箸で切れるほどのやわらかさになるまでコトコト煮るのがポイントです。