きゅうりのしょうゆ煮

きゅうりのしょうゆ煮

きゅうりは特有の香りと歯ざわりを持っている野菜です。特有の香りはキュウリアルコールといわれる不飽和アルコールと不飽和アルデヒド。頭部の苦みはククルビタシンという成分で、抗がん作用を持っています。きゅうりの持つ利尿作用は生よりも煮た方が強く働くため、加熱すると尿の出がよくなる・手足のむくみが取れる・血圧が調整されるなどの効能が期待できます。また、加熱することで体を冷やす作用が弱まり、さらにきゅうりに含まれているビタミンC破壊酵素のアスコルビナーゼの活性が失われるため、ビタミンCを含む食材と一緒に取っても、その成分を無駄なく体に取り入れることができます。しょう油で煮ることで殺菌作用や防腐作用が高まり、食欲増進に働きます。

アスパラガスの納豆焼き

アスパラガスの納豆焼き

油揚げは豆腐を薄く切って油で揚げた食品で、原材料は納豆と同じ大豆です。アミノ酸組成に優れたたんぱく質と脂質を主成分とし、消化吸収に優れています。アスパラガスはたんぱく質を多く含む野菜で、たんぱく質に含まれるアスパラギン酸は弱った胃腸を整えて食欲増進に働きます。納豆、油揚げ、アスパラガスを一緒に取ると、肝機能障害の改善に有効な食べ合せになります。カツオ節、ごま、海苔のカルシウムが骨の強化に働きます。

おでん

おでん

関西では「関東だき」と呼ばれるおでんは、東京の郷土料理です。おでんは煮込み田楽の略で、現在のような煮込みおでんが誕生したのは江戸時代後期、全盛になったのは明治時代といわれています。しょう油で染めたように色濃く作るのが東京生まれのおでん。具がつゆから顔を出さないよう、たっぷりのつゆで温めるような気持ちで煮ていきます。沸騰は厳禁。おでんにはちょっと熱めの熱燗と茶飯がつきものといわれています。

うずめ飯

うずめ飯

具を白いごはんで覆い隠していただく「うずめ飯」は、せりや根わさびが育つ島根県津和野の郷土料理です。せりとわさびが欠かせない香りの高い料理で、「粗末さをはばかって伏し目がちに供した」「質素倹約の時代に贅沢を隠した」などから生まれた料理といわれています。古くは酒宴の後に必ず出されたといわれる縁起料理です。同様の料理は広島県東部や大分県などでも郷土料理として伝えられており、具材には魚介や肉、薬味には三つ葉や青じそなど、地域によってさまざまな食材が使われています。

とき寿司

とき寿司

とき寿司は熊本県宇城市不知火町大見地区の伝統料理です。「とき寿司」の「とき」は「時」「旬」の意味で、その季節に取れるもっともおいしい魚を使って作られます。見栄えのよい白身部分は酢で〆てから上にのせ、アラ部分は甘辛く煮付けて煮汁ごと寿司飯に混ぜ込みます。祝儀の時に作り、集まった人々に振舞われるハレの日のお寿司です。

山形だし

山形だし

夏野菜や香味野菜を細かく切り、よく冷やしてからしょう油に馴染ませて作る「だし」は、山形県の夏の郷土料理です。忙しい農繁期の火を使わないスピード料理であり、食欲の落ちる夏場の食欲増進料理。山形県では毎日食べても飽きないといわれ、ごはんにかけたり、豆腐、そばやそうめんの薬味などに使われ、夏の食卓に欠かせない一品です。地域や家庭によって様々なバリエーションがありますが、よく冷やして清涼感を楽しむ夏ならではの一品です。

高菜寿司

高菜寿司

高菜漬けは、カラシナの一品種で辛みがあり繊維のしっかりした高菜を漬けたものです。高菜は鰹菜(かつおな)、青菜(せいさい)など種類が多く、多肉性高菜は特に九州に普及し、特有の辛みを生かして漬け物にされます。特有の辛みが食欲不振の季節にピッタリで、油炒めやおにぎりなどに用いられます。にぎり飯を高菜漬けで包んだ目張り鮨は紀伊半島一帯の郷土料理で、木こりが山仕事に行くときに持参したといわれています。

ウナ茶漬け

ウナ茶漬け

浜名湖周辺では水質や温度が適していることから、ウナギの養殖が盛んに行われています。養殖の始まりは明治30年代。ウナギには特に旬はありませんが、夏に多く出回り、秋になると海に下る産卵直前の天然ウナギが美味とされ珍重されています。浜名湖辺りまでが関東風の焼き方で、背開きのウナギを素焼きにしてからタレをつけて焼きます。

トマトリゾット

トマトリゾット

トマトは加熱すると甘みが引き立ち、抗酸化力の高いリコピンの効能がより一層高まります。チーズでたんぱく質、オリーブ油で脂質、ごはんで糖質をプラスすることで、エネルギーの高い栄養バランス食になります。トマトのほのかな酸味が食欲増進に働くため、発熱や喉が痛い時にもおススメの一品です。

豚ひき肉とパセリのオイスターソースチャーハン

豚ひき肉とパセリのオイスターソースチャーハン

豚ひき肉とパセリで作るチャーハンは、たんぱく質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルがバランスよく取れる栄養価満点の食べ合わせです。特にビタミンB1、ビタミンC、カリウムを豊富に取ることができるため、疲労を回復する力に優れています。鷹の爪の辛み成分が食欲増進に働き、体力強化につながります。ごはんはビタミンB群や食物繊維を豊富に含んでいる雑穀米を使ってください。