紅菜苔

beet-moss

解説

和名では「紅菜花(べになばな)」と呼ばれるアブラナ科の中国野菜で、原産地は中国揚子江中流の武漢・武昌近く、湖南・湖北のほとりといわれています。そのため武漢では特産品とされ、古来より「宮廷野菜」として皇帝へ献上する野菜だったと伝えられています。また収穫期が冬のため、湖南・湖北では年越し料理に必ず食べる習慣があるといわれています。
日本に初めて伝来したのは1939年(昭和14年)で、日中国交回復を機に本格的な普及が始まりました。黄色い花と赤紫色の茎を持っており、加熱すると赤紫の茎は緑色に変化します。色鮮やかで歯ごたえがよいため、幅広い料理に活用され、ニーズが広がってきている野菜です。

成分

カロテン・ビタミンB1・B2・Cなどのビタミン、カルシウム・リン・鉄などのミネラル、食物繊維などを含んでいる。茎の赤い色素はポリフェノールのアントシアニン。アブラナ科に含まれる化学物質のサルフォラファンが含まれている。

調理ポイント

油炒めにすると、カロテンの吸収率が高まる。
水溶性の成分が流れ出すので、ゆでる時間は短時間にする。
先端は塩漬けにすると美味しい。塩漬けの作り方は、①紅菜苔は先端5cm位を切る②全体に熱湯を回しかけ、冷水に放して水気をきる③容器の底に塩を振り、紅菜苔→塩の順に重ねる④落としぶたをして重しをのせ、冷暗所あるいは冷蔵庫で保存する⑤2~3日で食べ頃になる。
がん抑制効果のあるスルフォラファンは熱に強い。
時間が経つにつれて黄変しやすいので、新聞紙に包んでからビニール袋に入れ、野菜室に立てて保存する。また、ゆでてから冷凍保存も可能。

レシピ