白粥

米を水から炊いて作る白粥は、お粥の基本。基本の炊き方を覚えておけば、あとは好みで好きなように応用することができます。米と一緒に山の幸や海の幸を炊き込んだり、米と水の分量を変えてみたり、あるいは水の代わりにお茶や牛乳を加えて炊いたりと、多種多様なお粥を楽しむことができます。ここでは、米に対して7倍の水を入れて炊く白粥の作り方を紹介しましょう。

くるみとごまのお粥

くるみもごまも、良質な脂質と豊富な食物センイを含んだ食べ物です。もち米は体内を温める作用を持ち、食物センイも豊富な穀類です。もち米とくるみやごまと一緒に食べ合わせると、胃腸をはじめ消化器官が丈夫になり、腸の働きも高まります。また、もち米は冷え性を改善する働きがあるので、冷えからくる下痢にも有効です。

赤米入り干ししいたけとシラス干しのお粥

赤米の赤い色はポリフェノール系の一種のタンニンで、抗酸化力が強く細胞の若さを維持する働きがあります。お赤飯のルーツともいわれ、食物センイも豊富です。干ししいたけには水溶性の食物センイが豊富に含まれ、お腹をスッキリさせると同時にコレステロールを下げる働きもあります。ジャコはカタクチイワシの稚魚を干して作ったものです。

ヒジキとごぼうのお粥

玄米は食物繊維・ビタミンB群・ミネラル類を豊富に含む穀類で、食物繊維は白米の約6倍も含まれています。玄米・ヒジキ・ごぼうを一緒に取ると、ヒジキの水溶性食物繊維とごぼうの不溶性食物繊維がプラスされ、整腸作用が高まり便秘解消に有効な食べ合わせになります。玄米は消化のよくないのが欠点ですが、お粥にすると消化がよくなります。

はと麦入り黒ごまのお粥

ごまに豊富に含まれる良質な脂質の不飽和脂肪酸は、常食すると血管を丈夫にして細胞の酸化を予防します。不飽和脂肪酸はビタミンEの働きと一緒に、細胞をイキイキとさせて美肌や黒髪作りに働きます。ごまはよく炒り十分にすって消化吸収を高めましょう。はと麦は中医学(中国伝統医学)では、むくみを和らげ肌荒れやシミの予防があるとされる食材です。

黒米と黒豆のお粥

黒豆はアミノ酸バランスに優れたたんぱく質、脳の働きを高めて老化防止に働くレシチン、体や脳を若々しく保つビタミンEやサポニンを含んでいる豆です。ポリフェノールを含んだ黒米・カロテンを含むクコの実と一緒に取ると、抗酸化力が高まり免疫力が強化される食べ合わせになります。

はと麦と豚肉のお粥

体内の余分な水分を排出するはと麦は美肌効果の高い穀物で、良質なたんぱく質を持ちビタミンB群を豊富に含んでいます。豚肉はビタミンB群やビタミンEを豊富に含み、体や脳の若さ維持に働きます。にらの硫化アリルがビタミンB1の吸収を高め、はと麦が胃腸の働きをよくするため、はと麦・豚肉・にらのお粥は体力が強化され滋養に溢れた食べ合わせになります。

カキとなめこのお粥

「海のミルク」と呼ばれるカキは、糖質にうまみ成分のグリコーゲンを豊富に含み、虚弱体質の体力強化に効果的な食材です。なめこのヌメリが胃腸を強化し、にらの硫化アリルがビタミンB1の効力持続に働くため、カキ・なめこ・にらを一緒に取るお粥は滋養強壮に優れた食べ合わせになります。

蓮の実と鶏肉のお粥

蓮子(レンズ)と呼ばれる蓮の実は、生命力を養う食べ物として中華料理では頻繁に登場する食材です。消化吸収に優れた良質なたんぱく質を含む鶏肉と一緒に取ると、体が温まって血流がよくなり、体力が強化される食べ合わせになります。お腹を温める作用を持つ蓮の実と鶏肉は、病後の体力が落ちた時に特に効果が期待できます。

大麦入り小豆粥

月の始めと半ばに小豆粥を食べる習慣は、小豆でたんぱく質やビタミン類を取り体調を整えた先人たちの食の知恵です。小豆粥に、たんぱく質・脂質・ミネラル類・ビタミン類を豊富に含んだ大麦をプラスして、滋養強壮を高めます。小豆と大麦に豊富に含まれる食物繊維が、コレステロール低下や便秘予防に働きます。