パセリ

旬の時期
  • 3~5月

セリ科の一・二年草で、原産は地中海沿岸。紀元前から薬用や香辛料として栽培されてきた古い歴史を持ち、古代ギリシャでは各家庭の庭先に植えられ、食後に噛んで歯を磨いたり、口臭消しなど日常的に使っていたといわれています。日本には18世紀にオランダから伝来したため、別名「オランダゼリ」とも呼ばれています。葉の縮れていないものはイタリアンパセリと呼ばれています。

にら

旬の時期
  • 3~9月

ユリ科の多年草で、一般には東アジアが原産といわれていますが、日本原産という説もあります。古くから栽培されていた野菜で、『古事記』では「加美良(かみら)」、『万葉集』では「久々美良(くくみら)」と呼ばれていました。ひとつの株から何度でも収穫できることから、にんにくに次ぐスタミナ野菜とされ、別名「起陽草」とも呼ばれています。

うど

旬の時期
  • 3~4月 (春うど)
  • 10~1月 (寒うど)

ウコギ科の多年草。野生の山うどと、栽培物の軟化うどがあり、軟化うどは江戸時代に栽培が始まったといわれています。涼しい場所に自生し、ひと夏でグングン成長して2~3mほどの高さになりますが、木ではなく草のため冬には枯れてしまうことから、「なりは大きいが柱には使えない」→「役にたたない」ことを人間に例え、「うどの大木」という言葉が生まれました。

あしたば

旬の時期
  • 3月~10月

セリ科の多年草で、伊豆七島で多く栽培されています。緑黄色野菜の優れた栄養素を持ち、バランスのよい健康野菜として人気があります。若芽を摘んだ翌日にはもう芽が出てくることから「明日葉」と呼ばれるように、実に生命力の旺盛な野菜です。茎や葉を切ると出てくる黄色い液は、明日葉特有のもの。別名ハチジョウソウとも呼ばれています。

アスパラガス

旬の時期
  • 3~5月

ユリ科の雌雄異株の多年草で、栽培の歴史は古く、原産は南ヨーロッパといわれています。日本には江戸時代に伝わりましたが、当時は観賞用で、広く一般家庭に普及したのは洋食が定着した1960年代。若茎が伸長するときに土をかけて軟白したホワイトアスパラガスと、日光に当てて成長させたグリーンアスパラガスがあり、栄養価は異なります。

みつば

旬の時期
  • 3~5月

セリ科の宿根性多年草で、日本列島に広く野生している日本原産の野草です。セリの新種と思われていたため、ミツバゼリと呼ばれ、食用とされたのは室町時代以降と考えられています。栽培して食用としているのは日本と中国だけといわれ、香りを楽しむ香味野菜として人気があります。3枚の小葉からなるので三つ葉と名付けられました。緑の葉の部分が多いほど、栄養素や薬効が優れています。

たけのこ

旬の時期
  • 3~5月

竹の地下茎から出た幼茎のことで、多くは山野に自生しています。一般にたけのこというとやわらかくて香りのよい孟宗竹を指します。孟宗竹は1736年に渡来したとの記録がありますが、それ以前はややかたい淡竹などを食していました。食用しているのは、日本と中国といわれ、竹かんむりに旬という漢字は、一旬(10日間)で竹になることに由来しているといわれています。

ぜんまい

旬の時期
  • 3~6月

ゼンマイ科の多年草でシダ植物のぜんまいは、日本全土の山すそや沢沿いなどの比較的湿った場所に自生し、わらびとともに春に芽吹く代表的な山菜です。若芽の先がクルクルと円形に丸まった様子が、丸いお金のように見えることから、「銭巻き」が転じてぜんまいと呼ばれるようになったといわれています。中国や朝鮮半島など広くアジア東部にまで分布しています。

クレソン

旬の時期
  • 3月~9月 (露地もの)

アブラナ科の多年草で、ウォータークレスと呼ばれ、水底の浅い清流で育つ生命力の強い植物です。原産はヨーロッパ、ロシア、アジアなどといわれ、古くから野生のものが食されており、栽培は14世紀にフランスで行われたといわれています。日本には明治の初めに伝来し、近年の食生活の変化に伴い、需要の増加してきた野菜です。学名はナスタチューム・オフェチナーリスで、オフェチナーリスは薬効があるという意味です。

わらび

旬の時期
  • 2~4月

古くから食用されている山菜で、日当たりのよい山地に自生します。繁殖力が強く、春に若葉が巻いているものを茎ごと食べるので「早蕨=さわらび」と呼ばれ、また子どもの拳に似ていることから「蕨手=わらびて」とも呼ばれています。根茎から取れるでんぷんのわらび粉から、わらび餅が作られます。根茎はインドでは下痢止め、欧州では民間薬の虫下しとして利用されています。