和名では「紅菜花(べになばな)」と呼ばれるアブラナ科の中国野菜で、原産地は中国揚子江中流の武漢・武昌近く、湖南・湖北のほとりといわれています。そのため武漢では特産品とされ、古来より「宮廷野菜」として皇帝へ献上する野菜だったと伝えられています。また収穫期が冬のため、湖南・湖北では年越し料理に必ず食べる習慣があるといわれています。
日本に初めて伝来したのは1939年(昭和14年)で、日中国交回復を機に本格的な普及が始まりました。黄色い花と赤紫色の茎を持っており、加熱すると赤紫の茎は緑色に変化します。色鮮やかで歯ごたえがよいため、幅広い料理に活用され、ニーズが広がってきている野菜です。
ブロッコリーと中国野菜の芥藍(かいらん)を掛け合わせた新種野菜で、「茎ブロッコリー」とも呼ばれています。芥藍は別名「チャイニーズケール」と呼ばれるキャベツの仲間の野菜で、アスパラガスの芯をやわらかくしたような食感を持ち、中華料理によく登場する野菜です。日本で誕生したスティックセニョールですが、誕生時には日本での普及は今一歩。しかしその高い栄養価からアメリカや欧米で人気の野菜となり、日本に逆輸入された経緯を持っています。花部分はブロッコリー、茎部分はアスパラガスの食感を持ち、幅広い料理に活用できます。