ウスターソース

worcestershire-sauce

解説

日本ではソースといえばトロミがないサラサラのウスターソースをさします。19世紀中期、英国のウスター市でつくられたためこの名で呼ばれ、日本には江戸時代末期に渡来、明治維新で西洋料理が広まると同時に広く一般に浸透しました。ソースの語源は「塩の供給」という意味のサラリーと同じ。甘みとトロミをつけた中濃や濃厚ソースは日本生まれです。
●ソースの種類
ウスターソース:野菜や果実の不溶性固形分をほとんど含まないため粘度が低くサラリとした辛口のソース。粘度が0.2Pa.s未満。
中濃ソース:ウスターソースと濃厚ソースの中間に位置する。ピリッとした味と甘くソフトな味のソース。不溶性固形分も濃厚ソースに比べやや少なく、粘度はウスターと濃厚の中間ぐらい。粘度が0.2Pa.s以上~粘度が1.5Pa.s未満。
濃厚ソース:とんかつソースとも呼ばれている(かつては、フルーツソースともいわれていた)。果実と野菜(とくにトマト)の不溶性固形分を多く含み、とくに果実類を多く使用しており、トロリとして甘くソフトな風味のソース。粘度が1.5Pa.s以上。

成分

約60%強が水分で、30%前後の炭水化物を含有する。各種ミネラルが含まれナトリウム含有が高い。ビタミン類の含有は濃厚ソースが一番多い。食物センイも含んでいる。トマト、玉ねぎ、セロリ、にんにく、りんごなどの野菜や果物、スパイス類の栄養素が凝縮している。油は含まれていない。

調理ポイント

他の調味料との相性がよいので、カレーや和風の隠し味に使うとよい。
肉や魚の臭いを消すので、クセの強い肉や魚料理に使うとよい。
保存食だが賞味期限があるので、期限内に使い切るようにする。未開封の場合はビンで3年、プラスチックで2年。開封した場合はウスターソース約60日、中濃ソース約30日を目安にするとよい。

レシピ