しもつかれ

バランスのよい栄養豊富な保存食
しもつかれ
240
304
1.5
1人分

材料

(4~5人分)
塩鮭の頭1個
節分にまいた大豆1/2カップ
大根500g
にんじん70g
油揚げ2枚
酒かす50g
しょう油、塩、酢各適量

効能

滋養、免疫力

作り方

①塩鮭の頭は湯がき、流水で血合いやよごれを取る。湯がいた汁は取っておく。
②大豆は粗くつぶす。
③大根とにんじんは鬼おろしでする。
④油揚げは熱湯を回しかけて油抜きし、1cm幅に切る。
⑤鍋に大根おろし(汁ごと)、にんじん、大豆、酒かすを入れて火にかけ、ポッテリとやわらかく炊く。目安は10分。汁が足りない時は鮭を湯がいた汁を加える。
⑥鮭の頭を入れ、かぶる位の汁(湯がいた汁)を注ぎ、3~4時間じっくり煮込む。
⑦鮭のかたい骨を取り除き、油揚げを入れる。
⑧しょう油と塩で味を調え、最後に酢をたらす。

解説

栃木県人が郷土料理の代表に挙げる料理ですが、関東一円で作られ、「すみつかれ」「しみづかり」「すむつかり」「つむちかれ」など各地各様の呼び名を持っています。商家で初午か、二の午の日に屋敷内のお稲荷さんに赤飯と一緒に供え、食べると中風にかからないと言い伝えられています。鎌倉時代から作られている料理で、地域により調理法は異なりますが、正月の新巻き鮭の頭と節分で余った炒り大豆が主役で、「鬼おろし」という目の粗いおろしでおろした大根とにんじん、酒粕などを煮込んで作ります。名の由来として①大豆の表面のシワが赤ん坊のむずかる顔に似ている②下野の国の祝い料理「下野嘉例(しもつかれい)」が転訛した③酢の酸味が強烈でむつかる などといわれています。

コメント

鮭の頭と大豆で、たんぱく質・脂質・ビタミンやミネラルが取れ、大根とにんじんでカロテンや食物繊維、酒粕の様々な薬効(整腸作用・血管拡張・血圧低下など)が取り入れられたバランスのよい栄養豊富な保存食です。

●おにおろし(「鬼卸し」「鬼下ろし」)
おろし金の一種で、刃が粗いものをいいます。おろし汁に入れる大根やかぶをおろす時などに用いられます。粗くおろすことで食物繊維が切れず、水分が出ない特徴があります。
しもつかれ

●「酒粕」
酒粕は、清酒を醸造する時に、アルコール発酵が終わったもろみを圧搾して清酒を取った後に残ったカスです。単に「粕(かす)」とも呼ばれ、板状のものは「板粕」と呼ばれています。アルコール分が8%程度あり、でんぷん、たんぱく質、ビタミンB群などを豊富に含んでいる健康食品で、奈良漬け、かす汁、速成の甘酒などに用いられ、酒粕を原料とした「粕取焼酎(かすとりしょうちゅう)」は江戸時代から作られています。
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