海苔の佃煮

海苔の佃煮

「海の緑黄色野菜」と呼ばれる海苔で作る佃煮は、濃口しょう油を生み出した江戸生まれの佃煮です。海苔にはミネラル・ビタミン・食物繊維が豊富に含まれ、体のもとを作るたんぱく質は大豆に匹敵する量を含有しています。さらに豊富に含まれる食物繊維が便通を整え、コレステロールを除去して動脈硬化の予防に働きます。また食物繊維は発がん物質を排泄し、体内でビタミンAに変わるβ―カロテンの酸化予防の働きと一緒に、がんを予防する効果が期待できます。低カロリーのためダイエット食品として肥満予防にも有効です。

雑穀ライスサラダ

雑穀ライスサラダ

雑穀はミネラル、ビタミン、食物繊維を豊富に含む穀類です。トマト、きゅうり、ホールコーン、枝豆と一緒に取ると、雑穀米に足りないビタミンA(カロテン)やビタミンCなどのビタミン類が補われ、栄養バランスにすぐれた抗酸化力の高い食べ合わせになります。りんご酒から作られるりんご酢には、さわやかな香りのりんご酸が含まれているため、食欲が増進され、体力強化が期待できます。豊富な食物繊維が、血中コレステロール値低下や便秘予防に働きます。

イシモチの納豆焼き

イシモチの納豆焼き

イシモチはニベ科の海水魚で、良質なたんぱく質と脂質を持った白身魚です。すり身にすると弾力性が増すため、練り製品の材料に利用されることが多く、加熱するとうまみが増します。納豆と一緒に加熱すると、胃腸が強化され、下痢や便秘予防に有効な食べ合せになります。ダイエットにもおススメの一品です。

納豆とヒジキの煮物

納豆とヒジキの煮物

ヒジキはミネラルやビタミンを豊富に含んでいる海藻です。特にカルシウムと鉄分を多く含んでいます。納豆に含まれるビタミンK2は骨にカルシウムを貼り付ける「糊」の役目を持っているため、納豆とヒジキを一緒に取ると骨が強化され、高い骨粗鬆症予防効果が期待できる食べ合わせになります。こんにゃくとコーンの食物繊維が腸内の環境を整えて便秘予防に有効に働きます。

納豆とむきそばの蒸し料理

納豆とむきそばの蒸し料理

むきそばは、そばの種実を軽く茹でた後に自然乾燥し、そば殻を取り除いた食品です。主成分は消化のよいでんぷんで、白米や小麦よりもたんぱく質を多く含んでいます。納豆と一緒に取ると、胃腸を丈夫にして下痢や便秘の予防に優れた食べ合せになります。納豆と卵のレシチンが記憶力や学習能力を高め、物忘れ防止に働きます。むきそばは茹でた後に冷水で洗うと歯ざわりと光沢が出てきます。また茹でてすぐに食べない時は塩をひとつまみ加えると、のびと香りが飛ぶのを防ぐことができます。塩は食べる直前に洗い流します。

きらず餅

きらず餅

高知県佐川町尾川で昔から作られていたおから入りの餅です。きらずとはおからのことで、もち米に同量のおからを混ぜ込んで搗き、中に餡を入れて丸め、周りにきな粉をまぶして作ります。佐川地域は江戸時代、土佐藩山内家の筆頭家老深尾和泉重良が豆料理の文化を持ち込んだと伝えられ、納豆や豆腐などの豆料理が日常の食生活に溶け込んでいる地域です。どの家庭でも正月前には必ず豆腐を作り、その時にできるおからで餅を作って豆腐同様、正月に食べていたと伝えられています。きらず餅は3日ほどはやわらかいままで食べ、それ以降は焼いて食べるといわれています。

いもがらとにんにくの白和え

いもがらとにんにくの白和え

秋田県雄勝町(現湯沢市)で、冬に町内で行われる内神様のお祭りや、観音祭りに作られる伝統的な郷土料理です。内神様のお祭りでは「梅なます」と一緒に、生ものが使われない観音祭りでは「神様へのおもてなし料理」として供される料理です。いもがらはさといもの葉柄を干したもので、「干しずいき」とも呼ばれています。特に冬の長い地方で多く生産され、雪深い季節の貴重な保存食品として利用されている食べ物です。

大平(おおひら)

大平(おおひら)

「大平」は山口県東部の郷土料理です。器として直径50cmほどもある大きな平たい椀が使われることから、「大きな平たい椀→大平」と呼ばれるようになったといわれています。野菜や鶏肉、山菜などをたくさん入れて作る汁気の多い煮物です。岩国地方では、「大平」「岩国寿司」「れんこんの酢の物」の三つは祝い膳に欠かせない郷土料理といわれています。かつてはどこの家でも大平椀があり、20~30人分の大平を作るのは力仕事であったため、具材を煮るのは男性の役目であったと伝えられています。

凍み大根の煮物

凍み大根の煮物

凍み大根で作る煮物は、群馬県をはじめとする山形県や茨城県などの寒さ厳しい山間部の郷土料理です。大根を縦2つ割り(あるいは丸ごと)か3~4cmの輪切りにしてからたっぷりの熱湯で茹で、箸で穴を開けてわらを通し、戸外につるして凍らせます。日中は溶けて水分がポタポタ落ち、夜間は凍ってカチカチになる。この繰り返しを1ヶ月近く続けることで、大根の水分がなくなり、カラカラの凍み大根が出来上がります。水に漬けて戻してから料理に使いますが、大根のわずかな甘みが出て、煮物にぴったりの食材となります。保存性が高く、上手に乾燥させると一年間近く保存できます。

打ち豆汁

打ち豆汁

打ち豆と野菜で作る「打ち豆汁」は、滋賀県の冬の郷土料理です。特に琵琶湖の湖北地方や伊香郡などの積雪地帯では寒い冬場に欠かせない汁物です。打ち豆を入れた汁ものは、打ち豆を多く使っている福井県などでも郷土料理になっており、古くから報恩講の行事食として振舞われています。栄養価の高い打ち豆は貴重な栄養源として積雪地帯の人々の健康を支える貴重な食品でした。