べろべろ(えびす)

滋養や健脳に優れた食べ合わせ
べろべろ(えびす)
20
121
2.7
1人分

材料

(4人分)
寒天1本
だし汁3カップ
砂糖大さじ5
しょう油大さじ3
清酒大さじ3
少々
鶏卵2個分
しょうが汁小さじ2

効能

滋養、健脳、ダイエット

作り方

① 寒天を粗くちぎり、2時間位水に漬けて戻し、よく絞る。
② 鍋に寒天とだし汁を入れて火にかける。
③ 寒天が溶けたら、Aを入れて味を調え、卵液を少しずつ流し入れる。鍋の中をぐるぐる回しながら流し入れて卵液を平均に散らし、しょうが汁を加えて火を止める。
④ 流し箱に入れて水で冷やし、しっかり固める。
べろべろ(えびす)
⑤ ようかん状に切り、器に盛る。

解説

べろべろは石川県金沢の郷土料理です。「べっこう料理」「えびす」「えべす」「はやえべす」などと呼ばれ、酢れんこんやお多福豆などと一緒に盛り合わせて供されるハレの日の料理です。溶かした寒天に卵液を流し込んで作るため、「卵のべろべろ」とも呼ばれています。加賀地方には「祭りを届ける」というつきあいを大切にする風習があります。これは祭り料理を家庭だけで楽しむのではなく、たくさん作って親戚縁者や知人に配り、一緒に祝うというものです。べろべろは祭りや正月などのハレの日には必ず作られ、親戚縁者や知人に配られます。スーパーのお惣菜としても売られている人気の高い身近な郷土料理です。

コメント

寒天は海藻のテングサやオゴノリを原料にして作られ、食物繊維やカルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいる食材です。食物繊維は胃酸で分解されるとアガロオリゴ糖という物質になり、抗酸化作用を持ちがん細胞の成長予防に働きます。卵は必須アミノ酸のすべてをバランスよく含んでいる完全食品で、特に肝臓機能障害や増毛に効果の高いメチオニンを多く含んでいます。寒天と一緒に取ると、卵に足りない食物繊維が補われて栄養バランスが高まり、滋養や健脳に優れた食べ合せになります。肥満予防も期待できる一品です。

「寒天」
寒天はテングサを主原料にした原藻を熱水で処理して粘質物を抽出し、これを凝固、凍結乾燥したものです。江戸時代、トコロテンの食べ残しを寒い戸外に置いていた所、寒気で凍り、乾物状になったことから考案されたといわれています。寒天は冷水には溶けず、熱水に溶け、熱水溶液を冷やすと弾力性のゲルを作る性質を持っています。主成分は多糖類で、ゲル化力の強いアガロースを約70%含んでいます。ゼリー、羊羹などの和菓子、寄せ物などの料理の他、医療用にも用いられています。寒天の糖質は消化酵素や腸内細菌によって分解されないため栄養価はありませんが、整腸作用があり、便秘予防に働きます。低カロリーのため、ダイエットに有効な食品です。
べろべろ(えびす)
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