麦とろの日

2001年(平成13年)、「む(ぎ)=6」「とろ=10と6」の語呂合わせから、麦ごはんの会が制定しました。麦は「五穀の長」と呼ばれる栄養豊富な穀物です。やまのいもで作るとろろと一緒に食べると、やまのいもの消化酵素の働きで麦の栄養吸収が無駄なく行われ、体力強化に優れた働きを発揮します。またこの時期は、「麦秋(ばくしゅう)」と呼ばれる麦の収穫期にあたり、広く麦を知ってもらうと同時に、夏バテ予防食と麦を食してもらうという意味合いも含まれています。

ごま麦トロ

ごま麦トロ
やまのいもはでんぷんを分解する消化酵素を多量に含んでいるため、胃腸が弱っている時でも安心して食べることができる食材です。ヌメリ成分は、たんぱく質の吸収を促進する働きに優れています。ごまに豊富に含まれるオレイン酸やリノール酸が血中コレステロール値の低下に働き、やまのいもと一緒に取ると動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防が期待できます。ビタミンB群が豊富に取れる食べ合わせです。

パセリ入りオクラ麦トロ

パセリ入りオクラ麦トロ
そのすらりとした姿から「レディス・フィンガー」と呼ばれるオクラは、ビタミンC・カロテン・食物繊維などを豊富に含む緑黄色野菜です。特有のネバリ成分は血圧降下作用を持ち、コレステロール低下に働きます。やまのいもとオクラを一緒に取ると、滋養がたかまり、高血圧や糖尿病の予防に有効な食べ合わせになります。

味噌麦トロ

味噌麦トロ
発酵食品である味噌は、熟成の過程で原料である大豆にはほとんど含まれていないビタミン類が生成され、新陳代謝を活発にして健康体を作ります。消化酵素ジアスターゼや活性酸素解毒に働くカタラーゼなどを含むやまのいもと一緒に取ると、より滋養に優れ、老化や糖尿病の予防が高まる食べ合わせになります。

にんじん麦トロごはん

にんじん麦トロごはん
にんじんはβ―カロテンが豊富な緑黄色野菜です。カロテンが粘膜を強化してにんじんはβ‐カロテン・カリウム・食物繊維などを豊富に含む緑黄色野菜です。高い抗酸化力を持つβ‐カロテンは粘膜を強化して抗がん作用に、カリウムと食物繊維が血圧安定に働きます。やまのいものサポニンは抗酸化作用があり、酵素のカタラーゼが活性酸素の解毒に働くため、にんじんと一緒に取ると抗がん効果がさらに高まる食べ合わせになります。にんじんにはビタミンC破壊酵素のアスコルビナーゼが含まれていますが、加熱することでその効力を失活することができます。

トロロ麦飯

トロロ麦飯
トロロとはすりおろした状態でネバリのある食べ物の総称ですが、一般的には強い粘性を持つすりおろしたやまのいもを指す言葉として使われています。でんぷん分解酵素のアミラーゼを豊富に含むやまのいもと、ビタミンやミネラル含有が高い麦飯を一緒に取ると、サラッとした食感と胃もたれしない消化のよさが特徴の滋養に溢れた食べ合わせになります。消化吸収や整腸作用に優れた味噌をプラスすることで体力が強化され、特に体力の落ちた時におススメです。