トウバンジャン

doubanjiang

解説

そら豆の胚乳と唐辛子を熟成させてつくる塩辛い味噌で、四川料理によく使われる調味料です。「醤(じゃん)」と呼ばれる中華調味料は、紀元前5世紀に遡る歴史を持っており、一番ポピュラーなのがトウバンジャンです。中華調味料の辛みを出す代表的な食材は唐辛子で、清時代から使われ出し、生産量が多くかつ良質なものは四川省といわれています。●その他の中華調味料
甜麺醤(テンメンジャン):中国では「麺醤」ともよばれ、小麦粉を発酵させた味噌状の調味料。全還元糖30.5%と甘いことから、中国語で「甘味」を意味する「甜」の字がつけられている。日本で販売されている甜麺醤は、八丁味噌に糖類やごま油を加えてつくられている。ホイコローや北京ダックに向く。
トウチ醤:蒸した黒豆をしょうゆ麹で発酵させたもので、庖丁で細かく砕いて使用する。手軽に使えるように味噌状にしたものがトウチ醤。鶏肉炒め物などに向く。
芝麻醤(ヅーマージャン):炒った白ごまをよくすりつぶし、油でのばしたペースト状の調味料。ごまの香りが香ばしく、棒々鶏(バンバンジー)に向く。
XO醤:干し貝柱、干しエビ、唐辛子などの食材を炒めたり蒸したりした後に熟成させた調味料。炒め物、チャーハン、点心などに向く。また薬味としても利用される。

成分

水分が約70%。カロリーが低い。ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン、鉄分、亜鉛などのミネラル類を含んでいる。カロテン、ビタミンE、B2、ナイアシン、B6、葉酸などのビタミン類も含有し、ビタミンCや食物センイも含んでいる。とうがらしの辛み成分カプサイシンを中華調味料の中では一番多く含有している。うまみ成分のグルタミン酸を含んでいる。

調理ポイント

少量加えるだけで、中華風の味をつくることができる。
塩分と辛み成分が多いので、麻婆豆腐などの料理に向く。

レシピ