納豆の年取り

この日に納豆を食べると「万病の根が抜けていく」と伝えられ、夕方に納豆をすりつぶして納豆汁を作り、家族全員でいただきます。納豆は納豆菌の酵素分解により、原料の大豆よりも各種栄養成分の消化吸収に優れている食べ物です。「年取り」とは「年を越すこと」。6日の納豆の年取りは、今年一年、病気にならずに健康に過ごしていくことを願う行事食なのです。納豆、豆腐、味噌と、原料はすべて大豆。大豆は古来より日本人の健康を支えてきた良質なたんぱく源です。

納豆汁

納豆汁
納豆、豆腐、味噌は、畑の肉と呼ばれる大豆から作られる加工食品です。これら大豆加工食品は大豆の栄養成分をそのまま受け継ぎながら、発酵などの工程を経ることで新たな栄養成分が誕生し、消化吸収能力が高まる食品となります。納豆はよくすりつぶして入れると汁と絡み合い、喉越しよく食べることができます。納豆や味噌の酵素を活かすためは加熱し過ぎないように(60℃を越えないように)気をつけましょう。体の中から温まる滋養食です。

大豆のとも和え

大豆のとも和え
大豆と納豆は必須アミノ酸のトリプトファンを豊富に含んでいる食品です。青海苔とカツオ節をプラスすることでトリプトファンの吸収力がアップし、精神安定効果がさらに高まります。良質な脂質や食物繊維がたっぷり取れ、コレステロール低下や便秘予防に有効な一品です。

信田入り味噌鍋

信田入り味噌鍋
油揚げ・納豆・豆腐・味噌の原材料である大豆は、「畑の肉」と呼ばれるように良質なたんぱく質と脂質、ビタミンE、レシチンなどを含んでいます。ビタミンEは脂肪の酸化を予防し、レシチンは脳細胞活性化に働きます。チーズを補うことで健脳効果がさらに高まり、かぶのアミラーゼが胃腸を整えます。

イシモチの納豆焼き

イシモチの納豆焼き
イシモチはニベ科の海水魚で、良質なたんぱく質と脂質を持った白身魚です。すり身にすると弾力性が増すため、練り製品の材料に利用されることが多く、加熱するとうまみが増します。納豆と一緒に加熱すると、胃腸が強化され、下痢や便秘予防に有効な食べ合せになります。ダイエットにもおススメの一品です。

納豆がんも

納豆がんも
豆腐は原料の大豆と同様の栄養成分と薬効を持っている大豆加工食品です。納豆同様、消化吸収に優れ、胃腸を丈夫にする働きを持っています。木綿豆腐はカルシウム含有が高く、ヒジキのカルシウム、納豆のビタミンK2と一緒に骨を強化して骨粗鬆症の予防に働きます。納豆、豆腐、卵黄に含まれる豊富なレシチンが脳細胞を活発化し、良質な脂質がコレステロール低下に働きます。老化防止や美肌効果が期待できる食べ合わせです。