臘八会(ろうはつえ) 成道会(じょうどうえ)

陰暦12月は「臘月(ろうげつ)」との別名を持ち、12月8日は「臘八(ろうはち)」と呼ばれています。この日は釈迦が苦難に耐えて悟りを開いた成道(じょうどう)の日であるため、「成道会(じょうどうえ)」とも呼ばれており、2月15日の涅槃会(ねはんえ)、4月8日の仏生会(ぶっしょうえ)と共に、「釈迦の三会(さんえ)」と呼ばれる仏教の重要な記念日となっています。この日には、悟りを開いた釈迦が修行によって衰弱した肉体を温め養うために粥を食べたという故事に因み、寺々では粥を食べます。そのためこの日の粥は、「臘八粥(ろうはちがゆ)」「五味粥(ごみがゆ)」「温糟粥(うんぞうがゆ)」「仏粥」「七宝五味粥(しっぽうごみがゆ)」などさまざまな名で呼ばれており、粥は成道会に備えられていた5種類の食材を使って作られたと伝えられています。しかし食材は時代と共に変化し、禅家によってさまざまな材料で作られ伝えられています。米・粟・黍・菱の実・昆布・小豆・串柿・大豆粉・栗子(中国語でリーズ)・菜の葉などの食材で作られるお粥です。

臘八粥(ろうはちがゆ)温糟粥(うんぞうがゆ)

臘八粥(ろうはちがゆ)温糟粥(うんぞうがゆ)
悟りを開いた釈迦が、その過酷な修業からの体力回復に口にしたのが粥であるという言い伝えにより、この日には滋養に溢れたお粥を食べます。米にさまざまな具材を入れて作りますが、具材は時代と共に変化し、それぞれの禅家に備えられていた具材で作られました。ここでは米・粟・黍・小豆・串柿(干し柿)・栗・青葉を入れ、味噌と酒かすを加えて作りましょう。体を温め、消化吸収に優れた甘みのあるお粥です。