干しあんず入り紅白なます

大根とにんじんを酢で和えるなますは、大根のビタミンCとにんじんのβ‐カロテンを無駄なく取り入れられる食べ合わせです。ビタミンCが血管を強化し、β‐カロテンが粘膜強化に働くため、免疫力が強化され美肌作りに働きます。にんじんに含まれるビタミンC破壊酵素は酢で和えることでその作用は失活し、豊富な食物繊維がコレステロール値低下や便秘解消に働きます。干しあんずを加えることで抗酸化力が高まり、免疫力がさらに高まります。

栗きんとん(栗金団)

さつまいもは胃腸の働きを整え体力強化に働く根菜で、ビタミンC・ビタミンE・食物繊維を豊富に含んでいます。ビタミンCは加熱に強く、ビタミンEは老化防止・食物繊維は腸管で吸収されずにぜん動運動を活発にするため、便秘解消やコレステロール値低下に有効に働きます。糖質を主成分とする栗はビタミンB1やビタミンCを豊富に含み、筋肉の運動維持に優れていることから、常食すると足腰を強くする滋養食となります。

田作り(ごまめ)

田作りは乾燥させたカタクチイワシの幼魚で作る料理です。イワシの血合い肉には良質な脂質のEPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれ、血中コレステロール値低下や脳の老化防止に有効に働きます。豊富なカルシウムと同時に含まれるビタミンDがカルシウム吸収を高めて骨粗鬆症予防や精神安定に働きます。カタクチイワシの幼魚はかつて畑の肥料として使われていたことから、豊作を祈願する食べ物としておせち料理のひとつになっています。

黒豆

黒豆は種子の色が黒い大豆で、「畑の肉」と呼ばれるように肉や魚に劣らない良質のたんぱく質と脂質を含んでいます。たんぱく質はアミノ酸配合に優れ、脂質の大半はコレステロール値低下に働くリノールです。レシチンとビタミンB群が脳を活性化、ビタミンEが老化を防止、サポニンが脂肪蓄積を防ぐため、体や脳を若々しく健康に保ちます。食物繊維も豊富に含まれています。

煮しめ

ビタミン類・ミネラル類・食物繊維を豊富に含む根菜類と、良質なたんぱく質と脂質を持つ鶏肉の食べ合わせは、消化に優れ生活習慣病の予防に働く一品です。ごぼうのリグニンやクロロゲン酸、さといものガラクタン、しいたけのレンチナン、にんじんのβ‐カロテンなどの成分が抗がん作用に働きます。豊富な食物繊維がコレステロール値低下や便秘予防に有効で、ヘルシーなダイエット食としてもおススメです。

エビの豆腐花(トウフファー)風黒酢がけ

豆腐は大豆の栄養素をそっくり持ち、さらに消化吸収に優れているため夏バテで食欲がない時に最適の食品です。また、ビタミンB群と共同してエネルギーを生み出す働きを持つマグネシウムを含有しているため、ビタミンB1を含む落花生と一緒に取ると疲労回復に有効な食べ合わせになります。エビでたんぱく質を補い、黒酢の有機酸が疲労回復をさらに高めます。

ウナギときゅうりの天ぷら

たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルが豊富なウナギは、夏バテを予防し体力を増強する代表的な食材です。ウナギと青じそを一緒に取ると、青じその胃腸の働きを高める働きがウナギの栄養成分を無駄なく吸収するため、体力強化や疲労回復に優れた食べ合わせになります。しそは熱を加えすぎると香りも栄養も半減してしまうので注意。きゅうりは加熱すると利尿作用が高まる性質を持っています。

豚バラ肉のパイナップル甘酢漬け

パイナップルのクエン酸は胃液の分泌を盛んにして、消化吸収を高める働きを持っています。豚肉とパイナップルはともにビタミンB1、B2を豊富に含んでいるため、一緒に取ると疲れを取り夏バテ予防に最適な食べ合わせになります。きゅうりとパプリカでビタミンCを補い、にんにく・しょうがでビタミンB1の吸収を高めます。バラ肉には皮膚病や血栓を予防するナイアシンが豊富に含まれています。

枝豆餃子

豚肉、枝豆、にらは夏の体力増強に欠かせないスタミナ食材です。ともに共通しているのは豊富なビタミンB群を含んでいること。ビタミンB1の吸収率を高める硫化アリルを含有するにらとねぎを一緒に取ると、疲労を回復する効果が高まります。豚肉と枝豆はアミノ酸バランスのよいたんぱく質を含有しているため、体力強化にも優れています。酢じょう油を添えると疲労回復効果がさらに高まります。

オクラのトマト煮ガンボ風

ガンボはアメリカ南部の代表的なスパイシーなスープ料理です。家庭ごとに特有の作り方があるため「アメリカのお袋の味」のような存在で、肉・野菜・魚介など好みのものを入れて作ります。夏バテで弱った胃腸を整えるオクラ、糖質をエネルギーに変える豚肉、さらにビタミンB1の吸収を高めるたまねぎとにんにくを一緒に取ることで、エネルギーに溢れた夏のスタミナ食になります。アフリカではオクラのことをガンボといいます。