大晦日

12月31日は年越しです。新しい年を迎えるこの日には、寝ると白髪が生えるとかシワができるなどという禁忌が、今なお各地で言い伝えられています。この日には家族揃ってそばを食べ、除夜の鐘を聴き、新しい年をむかえます。除夜の鐘は合計百八で、旧年中に百七撞き、最後の鐘は新年早々に撞き、「百八つの煩悩」とは古い年とともに訣別します。大晦日に定番となった年越しそば(別名:「晦日そば」「つもごりそば」「大年そば」)の習慣は諸説ありますが、江戸時代、金箔を扱う職人が、散らばった金銀の粉を集めるのに練ったそば粉を使ったということから、金(財宝)が集まることを祈願したためというのが、一番よく知られている由来といわれています。

年越しそば

年越しそば
新しい歳を迎える大晦日には、良質なたんぱく質や毛細血管を丈夫にするルチンを含んだそばを食べ、不老長寿を祈願します。年越しそばは夜遅く食べるものですが、そばの主成分であるでんぷんは消化吸収に優れているため、胃もたれを起こしません。ビタミンB1やB2も豊富に含まれているため、体力の強化が期待でき、食物繊維が便秘解消に働きます。そばは体を冷やす作用が強いので冷え性の人は食べすぎに注意。でも温めて食べれば問題ありません。薬味のねぎはたっぷり添えてください。ねぎの硫化アリルがそばのビタミンB1の吸収を高め、新陳代謝を活発にしてくれます。