長崎県

ヒカド(ススヘイト)

ヒカド(ススヘイト)
肉や山海の幸で作るヒカドは長崎県の郷土料理です。ポルトガル語の「Picado(ピカド)=細かく刻む・調理する」が語源の由来といわれ、江戸中期の料理本に南蛮料理として紹介されています。特有のトロミには初めパンが使われていましたが、キリスト教禁止令で入手できなくなり、その後さつまいものすりおろしでトロミがつけられるようになったと伝えられています。

豚の角煮

豚の角煮
角煮はもともと中国料理で、宋代の有名な詩人、蘇東波(そとうば)が好んだとされているため「東波肉(トンポウロウ)」とも呼ばれています。長崎の家庭に馴染んだ料理のため、家庭ごとに「我が家流」があり、おふくろの味として親しまれています。主客ともに同じ食卓を囲む「卓袱料理」の中心になる料理で、箸で切れるほどのやわらかさになるまでコトコト煮るのがポイントです。

長崎てんぷら

長崎てんぷら
天ぷらの衣に塩と砂糖を加えて揚げる「長崎てんぷら」は、お惣菜としてもよく食べられている長崎県の郷土料理です。ポルトガル伝来の料理といわれ、衣に味がついているので、普通の天ぷらのように天つゆは不要です。卓袱料理にも登場し、当時貴重だった砂糖を衣に使う天ぷらは、「おもてなし」の一品でした。衣に片栗粉を加えるのは中国の影響といわれています。