菊酒(きくざけ)

菊酒(きくざけ)

重陽の節句に登場する「菊酒」は、菊の花・葉・穀物(黍と米など)で作られる薬霊酒です。菊には疲労回復や食欲増進効果があるとされ、中国後漢末の書物には、「菊の滋液」を飲んでいる地域の人は皆長寿であると書かれています。ここでは甲類の焼酎に菊花を漬けた菊酒を作りましょう。熟成すると薄い飴色になります。いただく時は菊の花びらを浮かべてどうぞ。

ねぎ味噌の豚肉巻き

ねぎ味噌の豚肉巻き

ねぎは、ひき始めの風邪の特効薬といわれる野菜です。特有の辛み成分のアリシンは血行をよくして体を温め、解熱作用を持っています。ねぎにしょうがを加えると発汗・解熱作用が、味噌を加えると栄養価が高まり、悪寒がするのに汗が出ない初期の風邪の時に特におススメの食べ合わせとなります。ビタミンB1が豊富な豚肉と一緒に取ると、ねぎの硫化アリルの働きが高まり、疲労感や倦怠感が回復され、免疫力が高まります。

苦瓜と豚肉のジョン

苦瓜と豚肉のジョン

苦瓜と豚肉は、苦瓜特有の苦み成分であるモモルデシンが食欲を増進させ、豚肉のビタミンB1が糖質を分解して疲労感や倦怠感を回復するため、食欲が落ちて夏バテ気味の体を元気にしてくれる食べ合わせです。ビタミンB1はねぎやにんにくの硫化アリルと一緒に取ると吸収率がアップします。苦瓜は利尿効果も高く、血管を強化するビタミンCも豊富な夏野菜です。

小豆れんこん

小豆れんこん

小豆は主成分の糖質やたんぱく質に加え、ビタミンB群や食物繊維を豊富に含んでいます。特に糖質を分解してエネルギーに変える働きを持つビタミンB1は、玄米に近い量を含んでおり、疲労回復・筋肉痛・肩こり・夏バテなどに優れた効果を発揮します。皮に含まれるサポニンがコレステロールや中性脂肪を低下させ、余分な塩分を排出するカリウムの働きと一緒に、優れた利尿作用を発揮してむくみ予防に働きます。食物繊維が豊富なれんこんと一緒に取ると、便通がよくなり、悪玉コレステロールの生成が抑えられて体調が整う食べ合わせになります。小豆は甘く煮ると糖分の燃焼にビタミンB1が消費されてしまうので、できれば甘さは控えめに。ここでは塩味で調えましょう。

豚肉の甘味噌焼き

豚肉の甘味噌焼き

豚肉はビタミンB1を豊富に含み、アミノ酸バランスに優れたたんぱく質を含んでいる肉です。ビタミンAやEなども豊富に含んでいるため、疲労を回復すると同時に、体や脳の若さ維持に働きます。味噌と一緒に取ることで、良質な動物性と植物性のたんぱく質を同時に取ることができ、老化防止の働きがさらに高まります。付け合せのたまねぎには硫化アリルが含まれており、豚肉のビタミンB1の吸収率を高めてくれます。

パイナップルとバナナのミルクジュース

パイナップルとバナナのミルクジュース

パイナップルには酸味成分のクエン酸や、ビタミンB1・B2・Cが豊富に含まれています。消化吸収のよいバナナと一緒に取ると、疲れが取れ、元気が出て気力が回復する食べ合わせになります。パイナップルのマンガンが、牛乳に含まれるカルシウム吸収をさらに促進するため、骨粗鬆症の予防や骨の強化にも有効です。

パイナップルと豚ひき肉の混ぜご飯

パイナップルと豚ひき肉の混ぜご飯

パイナップルの主成分は糖質で、たんぱく質の消化を助けるブロメラインという酵素を含んでいます。ブロメラインは肉をやわらかくして消化を助ける働きを持っているため、豚肉の消化を助けて疲労回復や体力強化に働きます。ピーマンとレーズンをプラスして抗酸化力を高め、免疫力を強化。パイナップルの酸味成分が胃液の分泌を盛んにし、食欲を増進させます。

ハムとにらの卵とじ

ハムとにらの卵とじ

ハム・にら・卵は、体と脳の疲れを取り去る食べ合わせです。ハムに豊富に含まれるビタミンB1の吸収は、にらの硫化アリルによって高められ、体に疲れのもとになる乳酸が溜まるのを防ぎます。完全食品といわれる卵は全身の骨・筋肉・血液に働き、脳や神経が最も必要とするレシチンを豊富に含んでいるため、健脳効果にも優れた働きを発揮します。

黒ごま粥

黒ごま粥

この日に食べる「尾花粥」や「黒ごま粥」は、暑さ疲れの妙薬として、室町時代から続く風習といわれています。ここでは黒ごまをたっぷり使った「黒ごま粥」を作ってみましょう。不飽和脂肪酸やビタミンEが豊富なごまは、常食すると血管がしなやかになり、細胞の老化を遅らせることができるため、古来より不老長寿の妙薬といわれています。ごまは外皮がかたいので、消化をよくするためにも、香ばしく煎り、しっかりすることが大切です。黒ごま粥は味をつけずに炊き、味噌を添えていただきます。消化吸収の高い発酵食品の味噌を添えることで、老化防止がさらに高まります。

ごままぶし豚肉のキャベツ鍋

ごままぶし豚肉のキャベツ鍋

豚肉は肉類の中で一番ビタミンB1含有が高く、糖質を分解して疲労や食欲不振、肩こりなどの解消に有効に働く食材です。ビタミンB1を豊富に含むごまと硫化アリルを含むねぎと一緒に取ると、ビタミンB1の吸収率が高まり、疲労回復力が高まり食欲不振が解消されます。食物繊維も豊富なので高い整腸作用が期待できます。キャベツは加熱すると甘みが生まれます。