鶏肉と野菜を炒めてから煮詰める「がめ煮」は福岡県の郷土料理です。筑前炊き、筑前煮とも呼ばれ、1592年(文禄1年)、朝鮮出兵の豊臣秀吉軍が博多に幕営した折、付近の入り江に多いスッポンを捕まえて野菜と一緒に煮て食べたのが始まりという説があるように、古くは鶏肉ではなくスッポンを使って作られたといわれています。名の由来として、①この地方ではスッポンを「がめ」と呼ぶ ②博多弁の「かき集める」を「がめ繰り込む」というなど、諸説あります。春はたけのこ、夏はじゃがいも、冬は里芋やれんこんなど季節のものが使われます。