エビ

shrimp

解説

種類が多く、世界には約3000種生息し、日本産は約700種といわれ、日本は世界一のエビ消費国です。遊泳類と歩行類に大別され、遊泳類はクルマエビ類やコエビ類など、歩行類はイセエビ類やザリガニ類などがいます。ひげが長く腰を曲げて進む姿を長寿のお年寄りになぞらえお祝い事には欠かせない縁起ものの食材です。殻やミソ、卵にも優れた薬効があります。

成分

たんぱく質を豊富に含む。カリウム、カルシウム、リン、鉄などのミネラル類とビタミンEが含まれている。うまみ成分はベタイン、グリシンなどで、タウリンも含まれている。殻にはキチン質が含まれている。

調理ポイント

卵や頭部のミソには強精作用があるので食べるとよい。食べすぎると発疹の出ることがあるので注意。
殻にはキチン質が含まれているので、から揚げなどにして食べるとよい。また、殻はよく炒めてから粉末にし、毎日常食するとよい。

レシピ

エビあんかけかた焼きそば

抗酸化力の高いしいたけとにんじん、たんぱく質の豊富なエビ、炭水化物を含有した焼きそばを一緒に取ると、体力や免疫力が高まる食べ合わせになります。エビのカルシウムはしいたけのビタミンDによって吸収力が高められ、骨粗鬆症や精神安定に有効に働きます。エビは体を温める働きがあり、ねぎなどの香辛料を加えるとその効果が一層高まります。

にんじんとやまいものエビのせトロトロ焼き

にんじんはβーカロテンを豊富に含む緑黄色野菜で、特に肺がん予防野菜として知られています。β―カロテンは活性酸素の働きを抑制する働きに優れ、体内でビタミンAに変化して皮膚や粘膜を健康に保つため、潤いのある美肌やドライアイの予防にも有効です。滋養強壮に優れたやまいもと良質な脂質を持つエビが、細胞の酸化予防をさらに高めます。

干しエビのパジョン

乾燥して作られる干しエビにはカルシウムや鉄分などの栄養成分が凝縮して含まれ、殻のキチン質には関節の変形を食い止めるグルコサミンが含有されています。にらとパプリカのβ‐カロテンが免疫力アップに働き、卵で良質なたんぱく質をプラスします。戻し汁にはさまざまな栄養成分が溶け出ているので無駄なく使いましょう。

カレー風味のヨーグルトソース

ヨーグルトは原料の牛乳が持つ栄養成分をそっくり持ち、さらに乳酸菌によってたんぱく質や脂肪が分解されているため、牛乳よりも消化吸収に優れているという利点を持っています。粒マスタード・カレー粉・ブロッコリーと食べ合わせると抗酸化力が高まり、抗がん作用が期待できます。エビ特有の甘みは遊離アミノ酸のグリシンやベタインで、血中コレステロールを低下させる働きを持っています。

おはっすん

野菜や魚介などの山海の食材で作る煮物「おはっすん」は、広島県の郷土料理です。安芸門徒(あきもんと:広島県西部地域の浄土真宗門徒)の多い地域の郷土料理として有名で、慶弔を問わず人の集まる時には必ず作られる料理です。具材の数は祝儀の時は奇数、不祝儀の時は偶数にするといわれています。客は他の料理は持ち帰り、おはっすんを何倍でもお代わりして酒やごはんをいただきます。出来上がった料理を直径が八寸(24cm以上)もある器に盛ることから、この名で呼ばれ、余った時は、何度も煮返して食べます。

エビ入りすいとん

小麦は気力を増し、常食すると胃腸が丈夫になる食材です。抗酸化力の高いしいたけ・にんじん・ねぎ、血行を促して体を温めるエビと一緒に取ると、体の中から温まり免疫力が強化される食べ合わせになります。しいたけの戻し汁には余分な中性脂肪やコレステロールを体外に排泄する働きがあります。