旧暦9月の「9日・19日・29日」の3回の9の日は、三九日(みくんち)と呼ばれています。この9のつく日に茄子を食べると中風を病まぬと言い伝えられており、なす料理を食べる習慣があります。旧暦の9月9日は現在でいうと10月上旬。早稲の収穫期にあたるため、三九日は収穫後の骨休み、秋祭りとも呼ばれています。栗飯を食べる所も多く、その他、赤飯・餅・団子など地域によってさまざまな行事食が登場します。
なすの優れた効能は、皮に含まれるナスニンという成分が持つ抗酸化作用です。悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の予防に働きます。また、実に含まれるフラボノイドには毛細血管を丈夫にする働きがあります。トマトと一緒に取ると、血糖値や血圧安定に有効な食べ合わせになり、蒸すことで体を冷やす作用が和らぎます。トマトのリコピンやにんにくのセレンが抗酸化力を高め、抗がん作用に働きます。
なすとピーマンは、なすのナスニンやフラボノイド、ピーマンの葉緑素と食物繊維の働きなどで、コレステロール値を低下させる食べ合わせになります。また、毛細血管を強化する働きにも優れており、動脈硬化や高血圧の予防に有効です。味噌を加えることで動脈硬化予防がさらに高まり、ごま油を使うことで血中コレステロールを抑える働きがさらに高まります。
なすの皮の紫黒色はアントシアン系色素のナスニンです。ナスニンは水溶性なので油で炒めてから調理すると有効成分の流失を防ぐことができます。ししとうがらしのカロテンは油で揚げることで吸収力が高まり、さらに甘みが増します。なすとししとうがらしは、抗酸化力の高い免疫力を高める食べ合わせです。
なすの皮の紫黒色アントシアン系色素のナスニンや、いんげんに含まれるβ‐カロテンには高い抗酸化力があり、細胞の酸化を防いで免疫力強化に働きます。切り干し大根は大根の保存食で太陽の光を浴びることで糖化されて甘味が増し、冷え性を予防する働きもあります。なす・いんげん・切り干し大根を一緒に取ると、抗酸化力が高まり、細胞の酸化が予防され、体を温める食べ合わせになります。
しいたけには血圧や血中コレステロール低下に働くエリタデシンという成分が含まれており、ごぼうが含有する食物繊維のリグニンやセルロースと一緒に取ると、高血圧や動脈硬化の予防に有効に働きます。エリタデシンやリグニンなどはコレステロールを絡め取る働きにも優れ、枝豆を加えるとその効果がさらに高まります。なすの持つ抗酸化力の高いナスニンは、油で炒めることで流失を防ぐことができます。
ナスの実に含まれるフラボノイドは毛細血管を強化する働きに優れ、豆腐に含まれる豊富なリノール酸と一緒に取ると、血栓や動脈硬化予防に有効な食べ合わせとなります。たまねぎの持つ血中の善玉コレステロールを増やす硫化アリルの働きがプラスされ、血流サラサラ効果が高まります。