トマト入りデザートひっつみ

小麦粉・トマト・きな粉は、血圧低下や抗がん作用が期待できる食べ合わせです。小麦粉を取ることで、体力強化と同時に、水分代謝が高まり体のほてりを鎮める作用に働きます。きな粉の原料は畑の肉と称される大豆で、良質なたんぱく質・脂質・ビタミンB群・ビタミンE・カルシウム・食物繊維などの栄養成分、さらにレシチン・サポニンといった機能性成分を豊富に含んでいます。小麦粉の糖質と一緒に取ることで体力が強化し、生活習慣病の予防に有効に働きます。トマトの抗酸化力が抗がん予防に働き、レシチンが健脳効果に有効です。

ひっつみ汁

鶏肉と野菜をたっぷり入れて作るひっつみ汁は、栄養バランスに優れた健康メニューです。ひっつみタネの小麦粉の主成分である糖質は、たんぱく質・カルシウム・鉄を米よりも多く含んでいます。小麦粉には気力を増す働きがあるため、常食すると胃腸が丈夫になり、豊富な食物繊維が便秘を解消し、血中コレステロール低下に働くため、糖尿病の予防食としても有効です。

小豆とさつまいものオムレツ

小豆とさつまいもは、糖質・たんぱく質・ビタミン・カリウム・食物繊維などが豊富に取れる食べ合わせです。卵の良質なたんぱく質と脂質が加わることで、栄養バランスが満点になります。アミノ酸スコアに優れた卵のたんぱく質が血液や体液を補い、レシチンが脳の活性化に働きます。食物繊維が便秘を解消して胃腸を健やかにし、カリウムが高血圧予防に有効です。

小豆昆布

小豆は玄米に近い量のビタミンB1を含み、皮部分にはアク成分の一種であるサポニンを含んでいます。ビタミンB1は疲れやだるさを取り、サポニンは利尿やむくみ取りに優れた効果を発揮します。塩で味付けすることでビタミンB群の減少が抑えられ、昆布と一緒に煮ることでより利尿作用が高まり、糖尿病・高血圧・脂質異常などの生活習慣病の予防が期待できます。冷蔵庫で約1週間は保存が可能です。

年越しそば

新しい歳を迎える大晦日には、良質なたんぱく質や毛細血管を丈夫にするルチンを含んだそばを食べ、不老長寿を祈願します。年越しそばは夜遅く食べるものですが、そばの主成分であるでんぷんは消化吸収に優れているため、胃もたれを起こしません。ビタミンB1やB2も豊富に含まれているため、体力の強化が期待でき、食物繊維が便秘解消に働きます。そばは体を冷やす作用が強いので冷え性の人は食べすぎに注意。でも温めて食べれば問題ありません。薬味のねぎはたっぷり添えてください。ねぎの硫化アリルがそばのビタミンB1の吸収を高め、新陳代謝を活発にしてくれます。

かぼちゃ煮

かぼちゃはβ-カロテンやビタミンCが豊富な野菜です。現在と違って食糧の乏しかった時代、本格的な寒さの中で風邪を予防し体力を強化するために、保存の効くかぼちゃは貴重品でした。β-カロテンは活性酸素を除去する働きに優れており、ビタミンCと一緒にがんや生活習慣病の予防に有効に働きます。豊富な食物繊維がコレステロール除去や便秘を予防し、体を温めて胃腸を丈夫にする作用があるため、体力強化が期待できます。夏が旬のかぼちゃを、冬至に備えて保存しておきます。

黒豆なます

大国様を祭るこの日には、大黒様の「黒」に因んで黒豆料理を食べます。この頃には大雪が降ることが多いことから、「黒豆の煮汁を大根おろしにかけて食べる」「白い豆腐を焼いて焼き豆腐にする」など、白(雪)を黒で克服するという料理が各地に登場します。黒豆は良質のたんぱく質と脂質を豊富に含んでいる栄養価の高い食品で、黒い色は抗酸化力の高いポリフェノールの一種であるアントシアニン。活性酸素を除去して生活習慣病を予防し、視力回復にも働きます。なますにすると、大根の消化酵素や酢の働きにより、栄養成分が無駄なく吸収されます。

臘八粥(ろうはちがゆ)温糟粥(うんぞうがゆ)

悟りを開いた釈迦が、その過酷な修業からの体力回復に口にしたのが粥であるという言い伝えにより、この日には滋養に溢れたお粥を食べます。米にさまざまな具材を入れて作りますが、具材は時代と共に変化し、それぞれの禅家に備えられていた具材で作られました。ここでは米・粟・黍・小豆・串柿(干し柿)・栗・青葉を入れ、味噌と酒かすを加えて作りましょう。体を温め、消化吸収に優れた甘みのあるお粥です。

小豆餅

12月という一年で最後の月の始めの日には、小豆餅や小豆団子を食べる習慣があります。材料の小豆と米は、古来より先人たちが滋養のために食してきた食べ合わせです。小豆と米は双方を一緒に取ることで、双方に不足気味の必須アミノ酸を補うことができ、労働で疲れた体を癒して体力の強化に働きます。小豆は疲れを取り去るビタミンB1、腸内環境を整える食物繊維、抗酸化力の高いポリフェノール、利尿作用に優れたサポニンなどを含んでおり、疲労回復やむくみ取りに優れた効果を発揮します。

れんこん団子の辛子酢じょうゆ

れんこんは食物繊維を豊富に含んでいる根菜です。食物繊維は便通を整えると同時に悪玉コレステロールの生成を抑える働きを持っています。れんこんには胃腸の働きを高める作用もあり、加熱するとその働きはより一層高まります。銀杏と白玉粉の糖質が体力強化に働き、酢を一緒に取ることで栄養成分の吸収が高まります。