乾燥そら豆で作るしょい豆は香川県の郷土料理です。雨が少なく乾田が多い香川県では裏作でのそら豆栽培が盛んで、このそら豆を使って作るしょう油漬けは、家庭ごとに好みの味で作られ、行事や日常のおかず・酒の肴などに欠かせない料理です。お年寄りが札所巡りのお遍路さんにとそら豆を煎っていた時、はじけたそら豆が傍に置いてあったしょう油鉢に飛び込んだことがしょい豆の由来といわれ、四国霊場八十八ヵ所巡りと深い係わりを持つ郷土料理です。この郷土料理の消費拡大を目指して、県しょうゆ豆協議会では8日を「しょうゆ豆の日」と制定しています。
いもぼたは鳥取県弓浜半島の郷土料理です。水田に恵まれない弓浜半島では、1780年にさつまいもが境港に伝来して以来、米の代用食として日常的に食べられ、様々なさつまいも料理が誕生しました。いもぼたはそのひとつで、喉ごしをよくするためにさといもを加えて作られることもあります。弓浜半島では現在でも地域の特産品としてさつまいもが栽培され、「浜かんしょ」と呼ばれています。
沖縄県の代表的な郷土料理が「チャンプル」です。チャンプルは「いり豆腐」、マーミナは「もやし」。沖縄県で一番ポピュラーなチャンプルが、このもやしを使ったマーミナ・チャンプルです。豆腐ともやしを炒めるだけのシンプルな料理ですが、豆腐ともやしから水分が出ないよう、強火で短時間で炒めるのが極意です。沖縄の豆腐は炒めても煮崩れしない島豆腐ですが、普通の豆腐で作るときには水切りをしっかりするのがコツです。ゴーヤで作ると「ゴーヤ・チャンプル」、キャベツで作ると「タマナー・チャンプル」などと呼ばれています。