カテゴリー: 4月の旬の食材
「春眠暁を覚えず(春の夜は眠り心地がよく、夜の明けたのも気付かずに眠ってしまう)」と詠んだのは中国の詩人孟浩然(もうこうねん)。気温が上がり暖かくなってくる春は、眠りに誘われ、ついつい寝すぎてしまうことが多くなる季節です。
昨年(2005年・東京)の4月の平均気温は約15℃、3月の9℃から一気に6℃も上がり、日照時間も3月に比べると約41時間も長かったとデータに残っています。3月に比べて一気に上がる気温や日照時間の変化が、知らず知らずに体に変化を引き起こし、ひたすら眠りを覚えるのもそのような気温上昇や日照時間と無関係ではありません。
一方、4月は新しい環境や人との出会いの月。希望に胸が膨らむ一方、新たな環境への対応などで気付かぬうちにストレスを感じ、結果、体調不良を起こすことがままあります。 実際、体内のバランスを調整する自律神経の「交感神経」と「副交感神経」が入れ替わる時期に当たるため、春は不安定になりやすいのです。
香りのある野菜を豊富に取って心身をリラックスさせ、同時に細胞の酸化を防ぐ食生活を心がけ、冬の体から春の体に切り替わる時期を、上手に乗り切りましょう。
4月に紹介する食材は6品目。薬用成分を豊富に含むあしたばが旬の盛りを迎えます。特有の香りを持つうどやふき、春の陽を浴び、カロテンやビタミンCが豊富なにらやパセリがおいしい季節です。