凍み大根で作る煮物は、群馬県をはじめとする山形県や茨城県などの寒さ厳しい山間部の郷土料理です。大根を縦2つ割り(あるいは丸ごと)か3~4cmの輪切りにしてからたっぷりの熱湯で茹で、箸で穴を開けてわらを通し、戸外につるして凍らせます。日中は溶けて水分がポタポタ落ち、夜間は凍ってカチカチになる。この繰り返しを1ヶ月近く続けることで、大根の水分がなくなり、カラカラの凍み大根が出来上がります。水に漬けて戻してから料理に使いますが、大根のわずかな甘みが出て、煮物にぴったりの食材となります。保存性が高く、上手に乾燥させると一年間近く保存できます。