イギス豆腐(海髪豆腐)

高血圧・動脈硬化・脂質異常などを予防する
イギス豆腐(海髪豆腐)
20
141
1.4
1人分

材料

(4人分)
イギス(乾)20g
生の大豆粉1カップ(90g)
しいたけ3個
小エビ100g
白ごま(黒ごまでもよい)適量
酢味噌、酢醤油、からし入り酢味噌好みで各適量

効能

コレステロール低下、整腸作用、生活習慣病

作り方

① 乾燥したイギスを洗い、水に約1時間漬け、よく水気をきる。
② しいたけは石づきと軸を取り、かさと軸を細切りにする。
③ 鍋に水8カップと生大豆粉を入れてよく混ぜ、生大豆が溶けたらイギスを入れて火にかける。
④ イギスが完全に溶けるまで、中火で煮る(目安は12~13分)。加熱中は焦げつかないようによくかき混ぜる。
⑤ イギスが完全に溶けたらエビ、しいたけを加える。
⑥ 具に火が通ったらバットに移し、手びねりしたごまを前面に振る。
⑦ 粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
イギス豆腐(海髪豆腐)
⑧ 食べやすい大きさ(細切りあるいは短冊切り)に切り、器に盛り、酢味噌や酢醤油を添える。

解説

ひんやりした食感のイギス豆腐は今治地方の夏の郷土料理です。イギスは海岸の入り江の岩や小石についている暗い紫色をした海藻で、このイギスと生大豆粉を煮溶かして冷やし固めたイギス豆腐は、祭りや法事など様々な行事の際に作られます。豊富なミネラルや食物繊維を含むことから長寿の食べ物と呼ばれ、愛媛県以外にも小豆島や淡路島などの瀬戸内海の島々や海辺に住む人々の大切な栄養源として、古く江戸時代から作られていたと文献に残っています。

コメント

イギスはビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでいる海藻です。ビタミンとミネラルは体の生理機能を整え、食物繊維は血中コレステロール値を下げて便通を整えます。大豆粉は生の大豆を粉にしたもので、良質なたんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルを含んでいる健康食品です。レシチンやサポニンにはコレステロールを洗い流す働きがあり、イギスと一緒に取ると、高血圧・動脈硬化・脂質異常などの生活習慣病の予防に優れた食べ合せになります。

●イギス「(海髪)」
イギスは髪の毛のように細くてやわらかく、粘りを持った紅藻類イギス科の海藻です。浅瀬の岩礁や岩に生える他の短い海藻に付着して生長し、それを船の上から鎌で刈り取り、白っぽい繊維状になるまで何度も水で洗い、夏の日差しで乾燥させて保存します。採取時期は7~8月。米のとぎ汁で煮込んで溶かし冷やすと「くずもち状」になり、これは「イギスこんにゃく」とも呼ばれ、酢の物・和え物・刺身のつまとして食用されます。イギスと生大豆粉を煮溶かし、野菜やエビを加えて冷やし固めて作るイギス豆腐は、夏に出回る食品で、特に祭りや、法事の行事食として登場する郷土料理です。食物繊維やミネラルを豊富に含み、高血圧や脂質異常などの生活習慣病の予防に有効に働き、長寿の食品とも呼ばれています。
イギス豆腐(海髪豆腐)

●大豆粉
大豆粉は生の大豆を粉にしたもので、大豆を煎って粉にしたきな粉とは違うものです。大豆粉は通常、加工肉・パン・シリアル・乳児食品などの加工食品の材料として製造されています。畑の肉と呼ばれる大豆の栄養成分をそっくり持っており、アミノ酸バランスに優れた良質のたんぱく質と、コレステロール値を下げるリノール酸を豊富に含んでいます。リン脂質のレシチンは脳の働きを高めて脳の老化予防に、水溶性のコリンが脂肪肝の予防に働きます。
イギス豆腐(海髪豆腐)
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