梅酢は梅の実を塩漬けにして押しをかけた後に、実から浸み出した酸味の強い液で、古くから調味料や隠し味として利用されてきました。味噌とグラニュー糖で作る梅酢味噌は、梅の塩漬け・押しはかけられていませんが、砂糖の保水性により、梅からエキスが染み出て梅酢が誕生します。梅酢にはポリフェノールやクエン酸などの梅の薬効成分が溶け出ており、味噌の薬効成分と一緒に高い抗酸化力を発揮して活性酸素除去に働きます。カルシウムの豊富な食材と一緒に取ると、脂肪の蓄積が抑えられ肥満予防に有効な食べ合わせになります。刺身・野菜・肉の万能味噌として、またドレッシングや合わせ酢など、幅広く利用できます。漬け込んだ梅はエキス類が抜け出ているため、食用には不向きです。
漬けて1日目
漬けて1週間目
アジはたんぱく質、脂質、ビタミンB群、うまみ成分のグリシンやグルタミン酸などを豊富に含んでいる青魚です。脂質は特に血中コレステロールを下げるEPA(イコサペンタエン酸)が多く含まれ、新鮮なほど酸化されずに効果を発揮します。味噌とアジを一緒に取ると、抗酸化力が高まり、がんや血栓予防に有効な食べ合わせになります。きゅうりの苦み成分であるククルビタシンや大根のリグニンが、がん細胞抑制に働き、抗がん作用をさらに高めます。味噌には魚の生臭さを消す効果もあり、アジの代わりにイワシやサバでも美味しくできます。
こんにゃくはグルコマンナンという水溶性の食物繊維を多く含み、腸内の老廃物・血液中や肝臓内のコレステロールの上昇を抑える働きを持っています。大根はがん細胞の発生を抑制するリグニンと呼ばれる食物繊維を多く含み、加熱すると胃腸を温めて消化吸収が高まります。味噌に含まれる多種多様の微生物が体内で免疫力強化に働き、こんにゃくや大根と一緒に取ると、抗酸化力が高まり健康体を作る食べ合わせになります。長ねぎのビタミンAとCがプラスされることで、抗がん作用がさらに高まります。
鶏肉はやわらかく消化のよい肉です。たんぱく質には脂肪肝予防に有効なメチオニンが、脂質にはコレステロール値を減らす働きにある不飽和脂肪酸が多く含まれています。加熱処理していない味噌には数多くの微生物が活動しており、漬け込んだ鶏肉のたんぱく質や脂質を分解して消化吸収を高め、体力強化に有効に働きます。鶏肉のビタミンAと味噌のビタミンEが粘膜を強化して美肌を作ります。