サンマ寿司

滋養、美肌、眼精疲労

①サンマは腹から包丁を入れ、内蔵を取り出し流水で洗い、腹開きにし、塩をして１日置く。
②サンマを水で洗い、中骨と小骨を取る。腹骨は削ぎ取り、深めの器に入れ、酢とダイダイの汁（分量外）を混ぜたものをヒタヒタにかけ、１時間漬ける。
③米はややかために炊き、熱いうちに飯台にあけ、Ａを振りかけ、木しゃもじでさっくり合わせ、うちわで扇いで冷ます。
④サンマの汁をきり、細長く棒状にまとめたすし飯を身の方にのせ、布きんで包んでサンマの姿に整える。一晩おいて味を馴染ませる。
⑤食べやすい大きさに切り、器に盛り、甘酢しょうがを添える。

和歌山県紀南地方の郷土料理で、サンマの細長く黒っぽい姿を鉄砲に見立てたところから、「サイラ（サンマの地方名）の鉄砲寿司」とも呼ばれています。１１月中旬から熊野灘で水揚げされるサンマは、房総半島のサンマよりも脂肪分が少なくあっさりしていることから、寿司種に利用されます。

サンマは良質なたんぱく質と脂質、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいる大衆漁です。ビタミン類では特にビタミンＢ１２やＡを多く含み、ビタミンＢ１２は悪性貧血に効果があり、ビタミンＡは皮膚や粘膜を丈夫にして眼精疲労予防に働きます。ダイダイと酢の酸味成分が体の代謝機能を高め血行をよくし、食欲増進に働きます。